【日本人と日本文化】日本人の平等

以前に「高校生のためのおもしろ歴史教室」というサイトをこのブログでも紹介しましたが、そこで藤原正彦著「日本人の誇り」という本が紹介されていました。幕末の開国から昭和の敗戦に至る歴史に多くのページが割かれていましたが、特に最後に記されている著者の意見に教えられ、とても共感いたしました。今日もその部分からご紹介いたします。ぜひ、著書全文を読んでみてください。

帝国主義は日本人の発想ではない

思えば、帝国主義とは日本人の発想から生まれようもないもので、欧米のものでした。先ほど(昨日のブログで紹介しました)日本文明の特徴として挙げた価値観の、日本人を日本に置きかえて見れば一目瞭然です。

それは欧米の考え

それに対して金銭的豊かさをあくまでも追求し、他人より自分ということで激しい自己主張をする欧米人は、国際秩序とか平和より自国を尊重し、自国の富だけを求めて自由に競争するという考えになびきやすいのです。まさに帝国主義です。

新自由主義

リーマンショックに始まり、その後のギリシア危機、ユーロ危機など世界経済の混乱を引き起こしている新自由主義は、貪欲資本主義とも言えるものでこれまた欧米のものです。万人が自由に、自分の利益が最大になるように死に物ぐるいに競争し、どんな規制も加えないですべてを市場にまかす。どんなに格差が生まれ社会が不平等になろうと、それは個人の能力に差があるのだから当然のことだ、というのは、日本のものではありません。

日本人の平等

日本人が平等を好むのは、自分一人だけがいかに裕福になろうと、周囲の皆が貧しかったら決して幸せを感じることができないからです。人々の心の底流には仏教の慈悲、武士道精神の惻隠などが息づいているのです。日本は、帝国主義、共産主義、そして新自由主義と、民族の特性にまったくなじまないイデオロギーに、明治の開国以来、翻弄され続けてきたと言えます。(本からの引用は以上です。)

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本の文化、伝統、風習、信仰、国民性のルーツです。 キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開く時、そこに古くて新しい発見があることでしょう。

新約聖書 使徒行伝 5章26~32節

そこで宮守がしらが、下役どもと一緒に出かけて行って、使徒たちを連れてきた。しかし、人々に石で打ち殺されるのを恐れて、手荒なことはせず、彼らを連れてきて、議会の中に立たせた。

すると、大祭司が問うて言った、「あの名を使って教えてはならないと、きびしく命じておいたではないか。それだのに、なんという事だ。エルサレム中にあなたがたの教を、はんらんさせている。あなたがたは確かに、あの人の血の責任をわたしたちに負わせようと、たくらんでいるのだ」。

これに対して、ペテロをはじめ使徒たちは言った、「人間に従うよりは、神に従うべきである。わたしたちの先祖の神は、あなたがたが木にかけて殺したイエスをよみがえらせ、そして、イスラエルを悔い改めさせてこれに罪のゆるしを与えるために、このイエスを導き手とし救主として、ご自身の右に上げられたのである。

わたしたちはこれらの事の証人である。神がご自身に従う者に賜わった聖霊もまた、その証人である。

人間に従うよりは、神に従うべきである

議会に引き出され、大祭司の尋問を受けたペテロでしたが、以前と同じように人間ではなく、神に従うべきと答えました。そして、神に従う者には神の霊が与えられますが、その聖霊もまた、その通り、間違いないという確信を与え、証人となるとペテロは言っているのではないでしょうか。ペテロにはそのような聖霊による確信があったのだと思います。かつてこのようなペテロの話を聞いて、心を刺された多くの人々が人間中心を退け、神に立ち帰り、神中心の生活をするようになりました。今度は同じペテロの言葉を聞いて、大祭司たちはどのように応答するのでしょうか。ペテロではなく、ユダヤ教のおもだった人々の方こそが問われているのだと思います。

いかがでしたか

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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」

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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる

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