目先の損得より大事なもの

日本人の考え方で際立っていることは、目先の損得よりも大事なものがあると考えているところではないかと私は感じるのですが、いかがでしょうか。もっと言えば、武士道などを見れば明らかなように、命よりも大事なものというか、命を懸けても守るものがあるというのが、日本人の基本的な考え方の中にはあって、それは日本以外の人の考え方と比べてみると、際立っているように思います。

遠慮という美徳も素敵ですよね。慎み深さというのも成熟には求められるものだと思います。日本人はこういう価値観を大切にしてきたと思います。日本人として恥ずかしくないのかという言い方もありますよね。これも目先の損得だけで動くことは恥ずべき事という考え方から出て来ると思います。

ところが、不思議なことに、このような価値観をユダヤ文化も持っているようなのです。そして、聖書を読んでみると、それは日本人である我々には、本当にピンと来る価値観、考え方が出て来るんですね。

一般的に聖書はキリスト教の本で、キリスト教というのは欧米の宗教だと思われていると思いますけど、決して聖書はキリスト教の本ではないし、(キリスト教でも使っていますが、)聖書の価値観は決して欧米の価値観ということではないと思います。そういう意味で、私はキリスト教という先入観を捨てて、日本人として聖書を読んでみて欲しいなあと願って、「日本人の信仰と聖書について考える会」を始めました。聖書は日本人の本だ。そういう思いで読んでみると、これまでとは違う読み方ができると思います。ぜひ一度、宗教の本としてではなく、人生を考える本として、人間について考える本として、神と自分ということを考える本として、日本人として聖書を開いてみてください。このブログでも、私が聖書を読んで感じたことなども書いていければいいなあと思っています。