【日本人と日本文化】日本建国の理念

日本建国以来の理想について、伊勢 雅臣著「 世界が称賛する日本人が知らない日本 」から抜粋してご紹介いたします。

日露戦争開戦

明治33(1900)年、ロシアは満州に侵入し、5,6千人の清国民間人を虐殺し、明治36年には、韓国の鴨緑江(おうりょくこう)河口を軍事占領し、要塞工事を始めた。朝鮮半島までロシアの勢力圏にされたら、日本の安全と独立は重大な危機に瀕する。

日本は清韓両国の独立と領土保全を要求して対露交渉を試みるが、ロシアは我が国の最終提案に回答せずに、急ピッチで戦争準備を進めたため、ついに明治37年2月6日、国交断絶を通告し、開戦となった。

この時に、明治天皇は次の御製を残されている。

四海兄弟

よもの海みなはらからと思う世になど波風のたちさわぐらむ

日本を取りまく四方の海はみな兄弟同胞だと思っているのに、どうして波風が立ち騒ぐのであろうか。「など(なぜ)」という一語に、国家間の平和と友好を祈念されながらも、戦いのやむことのない国際社会の現実を悲しく思し召されている御心が窺われる。

建国の詔

『日本書紀』には建国の詔が記されているが、その中で神武天皇は「恭(つつし)みて寶位(たかみくら)に臨みて、元元(おおみたから)を鎮むべし(謹んで皇位につき、大御宝、すなわち人民が安寧に暮らせるようにしよう)」と即位の抱負を述べられ、さらに「六合(くにのうち)を兼ねて都を開き、八紘(あめのした)を掩(おお)ひて宇(いえ)にせむこと、亦(また)可(よ)からずや」(国家をまとめて、都をつくり、天地四方の人々が大きな一つの屋根の下で仲良く暮らせるようにすることは、素晴らしいことではないか)」と語られている。

日本建国の理念

人民を大御宝とし、その安寧を国家の目的とするとは、現在の福祉や人権思想をも先取りした理想だ。さらに「一つ屋根」のもとで、諸民族が仲良く暮らすというビジョンは、現在の国際社会がいまだに実現しえないでいる世界平和の理想を描いている。三千年近くも前に皇室がこのような現代社会でもいまだに実現できていない気高い理想を掲げて我が国を肇められたことは、まことに驚くべきことである。

我が国は「『大御宝』と『一つ屋根』の理想を掲げて、近代世界システムの植民地主義と人種差別主義に戦いを挑んできた国民である」と自分自身を語るべきだろう。(本からの抜粋引用は以上です。)

聖書に記された理念

このような理想は我が国独自の理想とも言うべきものであり、それは聖書に遡ることができる理想ではないかと私は思います。ユダヤ人に与えられ、聖書に記された理念こそ日本人の理念であり、理想であると思います。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は宗教の戒律が記された教典というよりも、神様を中心にして生きようとしたユダヤ人の記録であり、実は日本人の生き方の源泉でもあると思います。キリスト教の教典としてではなく、日本人の心を知るために聖書を読んでいただきたいと思っています。

新約聖書 マタイの福音書 12章46~50節

イエスがまだ群衆に話しておられるときに、イエスの母と兄弟たちが、イエスに何か話そうとして、外に立っていた。すると、だれかが言った。「ご覧なさい。あなたのお母さんと兄弟たちが、あなたに話そうとして外に立っています。」

しかし、イエスはそう言っている人に答えて言われた。「わたしの母とはだれですか。また、わたしの兄弟たちとはだれですか。」

それから、イエスは手を弟子たちのほうに差し伸べて言われた。「見なさい。わたしの母、わたしの兄弟たちです。天におられるわたしの父のみこころを行う者はだれでも、わたしの兄弟、姉妹、また母なのです。」

神様の家族

イエスは全ての人々に仕える使命に生きる者であり、もはやプライベートというものはないという自覚を示された言葉なのかもしれません。いずれにしても、神様を中心にして生きるとは、神様を中心に全ての人が親であり、兄弟であり、一つの神様の家族となることだとイエスが教えられたことは間違いないと思います。

私たちの理念

神武天皇の建国の詔に示された我が国の理念もまたこのような理念に基づいているのではないでしょうか。確かに理想主義だけで世界に平和が訪れる訳でもないと思います。私たちは現実的に考えなければならないと思います。しかし、達成すべき姿は何か、私たちはどこに向かって進んで行くべきなのかという理念、理想は大切なことだと思います。

自己中心を退け、神様を中心にする

日本人が太古の昔から引き継いで来た理念をしっかりと自覚し、神様を中心とした世界を目指し、まずは自分が出来ることを実践して進んで行きたいと思います。

いかがでしたか

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今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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