「日本は人も仕事も正直で精密、繊細」と語るモハマド・ラフィさんは日本滞在5年のインド人です。加藤恭子編「私は日本のここが好き!外国人54人が語る」からご紹介します。
日本の一番好きなところ
私にとっては仕事のやり方です。それは日本の人々の人柄にも通じて言えることですが、正直で大変精密、そして繊細です。何でも適当に済ましてしまうところがありません。仕事をする場所でも、機械や道具でも、システマチックで、そして作る物自体も「本物」で、信頼することができます。
「メイド・イン・ジャパン」
私は子供の頃から「日本」を知っていました。それは私の祖父がその質の高さから日本の製品がとても好きだったので、家にテープレコーダーや時計などがあったこと。それから祖母をはじめとする周りの女性たちは、日本製の布地、特にジョーゼットが大好きで、よく「メイド・イン・ジャパン」の言葉を目や耳にしていたからです。今は日本で生活していますが、もし日本以外の外国で暮らすことになっても、私は何か買うなら、できる限り、「メイド・イン・ジャパン」のものにするつもりです。
日本の製品は信頼することができる
なぜなら、日本のものは精巧にできていることや丈夫であるということ以外にも、品質の表示に偽りがないという素晴らしい点があるからです。信頼することができるからです。工業製品、食品、石油などどんなものでも、そこに書かれているとおりのものでできている、そのものがちゃんと入っている。それは日本の人は当然だと思っているかもしれませんが、素晴らしいことなのです。
「アラーク」と「イマンダリ」
日本はムスリムの国ではありませんが、日本人にはムスリムのベースとして求められている二つの大切な要素がはじめからあります。それは私たちの言葉で言えば、「アラーク」と「イマンダリ」と言います。周りの人たちと仲良くすること、正直に生きること、礼儀正しくすること、それから誠実であること、と訳すことができるでしょうか。求められていても、実現するのは難しいことです。でも、日本の人たちはこれらを持っている、と思います。
日本の着物
日本の文化の中で特に好きなものは着物です。ことに女性の着物姿は、体が慎み深くほとんど覆われているうえにとても美しく、芸術的です。
好きな場所
そして日本で最も好きな場所、それは私の家庭と、住んでいる町、市川です。市川にはヒンディー語の「シャンティー(平和)」があるのです。
日本人に伝えたいこと
最後に日本の方に、特に若い男性に伝えたいことがあります。私は、もっとよく働いて欲しいと願っています。今の若い人たちは、仕事も好きだけれども遊ぶことの方が大事なように見えます。昔の日本人がどんなに自分の仕事を大切に思い、頑張って働いていたか、忘れずにいて欲しいです。世界から受けてきた日本の仕事への尊敬を、失わないようにして欲しいのです。(本からの抜粋引用は以上です。)
自己中心を退け、神様を中心にして生きる
このような日本人の高い国民性は自己中心を退けて、神様を中心にして正しく生きるという伝統によって築かれて来たものだと思います。
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は宗教の戒律が記された教典ではなく、神様を中心にして生きようとしたユダヤ人の記録であり、日本人の国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、神様を中心として生きる日本人の心に触れるために聖書を読んでください。
新約聖書 マルコによる福音書 2章23~28節
ある安息日に、イエスは麦畑の中をとおって行かれた。そのとき弟子たちが、歩きながら穂をつみはじめた。すると、パリサイ人たちがイエスに言った、「いったい、彼らはなぜ、安息日にしてはならぬことをするのですか」。
そこで彼らに言われた、「あなたがたは、ダビデとその供の者たちとが食物がなくて飢えたとき、ダビデが何をしたか、まだ読んだことがないのか。すなわち、大祭司アビアタルの時、神の家にはいって、祭司たちのほか食べてはならぬ供えのパンを、自分も食べ、また供の者たちにも与えたではないか」。
また彼らに言われた、「安息日は人のためにあるもので、人が安息日のためにあるのではない。それだから、人の子は安息日にもまた主なのである」。
安息日
「安息日」とは金曜日の日没から土曜日の日没までのことで、ユダヤ教ではしてはならないことが細かく規定されていました。麦畑の穂をつむことは労働にあたるということで、ユダヤ教では禁止されていたということなのでしょうか。しかし、自己中心を退けて、神様を中心にして生きるということは、このような宗教の戒律を守るということではないと思います。
それぞれが良心で判断すること
神様を中心にして正しく生きるとは、それぞれがその良心で判断することだと思います。週に一日は仕事を休むことは、疲れすぎないためにも大切なことだと思いますが、麦畑の穂を取って食べることが労働にあたるという考え方は極端ではないでしょうか。また、そのような戒律を個人的に大切にしても良いと思いますが、人のことをとやかく言うのはいかがなものでしょうか。戒律にも本来の意味はあると思いますが、大切なことは「目的」であって、やみくもに細かい戒律の一つ一つを守るということではないと思います。「良識」と「常識」を養うことが大切だと思います。
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」