【日本人と日本文化】「ありがとう」を極めた文化

これまで金曜日は「子供の教育」をテーマに、神様を中心にした生き方を書いて来ましたが、今日からは火曜日、金曜日は「日本人と日本文化」をテーマに、世界で称賛される日本人と日本文化について書きたいと思います。特に日本人が気づいていない事柄をお伝えし、それを意識して大切にし、その本質は神様を中心とした日本人の生き方にあることを知っていただきたいと願っています。

感謝の言葉が豊かな日本人

「日本人が世界に誇れる33のこと」の著者であるルース・ジャーマン・白石さんはハワイ出身ですが、日本企業に就職し、日本滞在24年(執筆当時)のアメリカ人です。彼女の本を読んでいると、アメリカ人の視点から見た日本人の優れた点についてあらためて気づかされます。ルースさんは、日本語には感謝の気持ちを表す表現が豊かにあり、尊敬すると記しています。

他の国とは違う感謝表現

「すみません」「ありがとう」「恐縮です」「おそれいります」「助かりました」「お世話になりました」「ご馳走様でした」「お疲れ様でした」その場その場で使い分けられる「感謝の表現」。その複雑なニュアンスには、長年日本にいても戸惑うことがあると言います。ちょっとしたおじぎなど、感謝を表すジェスチャー、お土産やギフトの文化に含まれる「感謝の心を表す行為」にも、深い意味や歴史があるようだとルースさんは書いています。

フォーカスは「我」ではなく、「相手」

もちろん他の国にも、「家族を大切にする」「社会活動を行う」などすばらしい共通認識がありますが、「ありがとう」をここまで極めている文化はありません。言うまでもないのですが、「ありがとう」を中心に考えると、必然的に「我」ではなく、「相手」がフォーカスされます。そうすると自己的ではなく外向きな視点を持つようになるでしょう。それは組織のチームワークやグループシンキングにも有益だとルースさんは指摘します。

運転手さんに感謝を伝える日本人

わたしの子供たちが小さいころ、よく横浜の市営バスを利用していましたが、お墓参りをされるご年配の方が多くいらっしゃいました。それらのお年寄りたちのほとんどが、バスを降りる前に運転手さんに向かって「ありがとうございます」と声をかけていました。目的地まで無事につれていってくれた運転手さんへの、「お礼」の気持ちを、当たり前のように、何気なく言葉にしていることに心を打たれました。(本からの引用は以上です。)

自己を退ける

確かに自分のことよりも、いつも周りの人に配慮する文化が日本にはあると思います。日本人として、それは当たり前のことではないかと思っていますが、アメリカ人の目から見ると、決して当たり前ではないようです。それはイエスの教えに遡ることができると私は思います。自己中心を退けて、神様を中心にして生きるという生き方が日本文化の中には残っているのだと思います。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は宗教の戒律が記された教典ではなく、神様を中心にして生きようとしたユダヤ人の記録であり、日本人の信仰のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、神様を中心にして生きるという日本人の原点が聖書にはあります。

新約聖書 マルコによる福音書 6章7~13節

また十二弟子を呼び寄せ、ふたりずつつかわすことにして、彼らにけがれた霊を制する権威を与え、また旅のために、つえ一本のほかには何も持たないように、パンも、袋も、帯の中に銭も持たず、ただわらじをはくだけで、下着も二枚は着ないように命じられた。

そして彼らに言われた、「どこへ行っても、家にはいったなら、その土地を去るまでは、そこにとどまっていなさい。また、あなたがたを迎えず、あなたがたの話を聞きもしない所があったなら、そこから出て行くとき、彼らに対する抗議のしるしに、足の裏のちりを払い落しなさい」。

そこで、彼らは出て行って、悔改めを宣べ伝え、多くの悪霊を追い出し、大ぜいの病人に油をぬっていやした。

「悔い改め」を宣べ伝えた

イエスが十二人の弟子たちを宣教の訓練に送り出したことが記されています。彼らが託されたメッセージは「悔い改め」であったことが分かります。それは、人間中心、自己中心を退けて、神様を中心にして生きること。「悔い改め」とは、中心を自分から神様に変えるということだと思います。

神様の声を聞く

その話を受け入れて、神様を中心にして生きるようになる人もいれば、彼らの話を聞き入れようとしない人もいることが想定されていることが分かります。それは説得というよりも、その話を聞いて、確かにその通りだと思う人もいれば、聞く耳を持たない人もいるだろうということだと思います。人の言葉というより、それを神様からの語り掛けとして聞く人もあれば、神様の声を退ける人もいるということだと思います。

本当の幸せ

心を澄まして、それぞれの良心で、神様からの語りかけを聞くことが大切だと思います。自分の願い、人間の思いを達成すれば幸せになれるのでしょうか。それは分裂と紛争の原因となっているのではないでしょうか。神様の願い、神様の思いを中心にして、正しく生きること。人間の本当の幸せはそこにあるのではないでしょうか。それが日本人の心だと思います。自己中心は日本人の心ではありません。

いかがでしたか

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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」