【日本とイスラエル】日本とイスラエルに共通する元服式

日本とイスラエルに類似した風習について、日本ユダヤ教団のラビ(教師)として、日本に10年以上滞在したことのあるマーヴィン・トケイヤー氏の著書「日本・ユダヤ封印の古代史」からご紹介いたします。

元服式

ユダヤ教では、男子は13歳になると、バル・ミツヴァと呼ばれる元服式(一人前の大人になる儀式)を行う。このとき彼は、人々から祝福を受ける一方で、一人前の大人としての責任と宗教的義務を負うようになる。これは親にとっても子にとっても大きな喜びである。

タルムード

ただし、この風習は聖書には出てこない。これはタルムード(3~6世紀に成立)に、男子は13歳になったら律法を守ることに責任があると述べられていることによるもので、比較的新しい風習である。

日本にも同じ風習

しかし、日本でも古来、13歳の元服式が行われてきたことは興味深いことである。日本でも、「十三詣り」といって、13歳になると父母や兄姉に伴われて神社や寺に参詣する風習があった。また13歳の頃に元服式を行うことが、日本でも一般的だった。

成人のしるし

元服式には、男子は成人したしるしとして、成人の服を着て現れ、皆から祝福された。このとき、幼名を廃して新しい名がつけられることもあった。『曾我物語』第四巻には、「兄の一万は、十三歳の十月の半ばに元服して一人前の男になり、継父の片名を取り、曾我十郎助成と呼ばれるようになった」とある。そのほか、源氏の正統である少年の源太は十三歳で元服して、八幡太郎義家となった。(本からの引用は以上です。)

聖書の記述

トケイヤー氏はバル・ミツヴァと呼ばれるユダヤ教の元服式は聖書には出てこないと書いていますが、新約聖書ルカによる福音書2章42節には「イエスが十二歳になった時も、慣例に従って祭のために上京した。」とあり、確かに元服式が行われたという記述はありませんが、タルムードに明文化される以前から、ユダヤ人の間には12,3歳で大人と考えるという風潮はすでにあったのかもしれません。それがイスラエル系渡来人によって、日本にもたらされたということは考えられると思います。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書はイスラエル人の記録であり、日本人の文化と信仰の原点でもあると考えられます。キリスト教の教典としてではなく、日本人の心を知るために聖書を読んでみてください。

新約聖書 マルコによる福音書 15章6~15節

さて、祭のたびごとに、ピラトは人々が願い出る囚人ひとりを、ゆるしてやることにしていた。ここに、暴動を起し人殺しをしてつながれていた暴徒の中に、バラバという者がいた。

群衆が押しかけてきて、いつものとおりにしてほしいと要求しはじめたので、ピラトは彼らにむかって、「おまえたちはユダヤ人の王をゆるしてもらいたいのか」と言った。それは、祭司長たちがイエスを引きわたしたのは、ねたみのためであることが、ピラトにわかっていたからである。

しかし祭司長たちは、バラバの方をゆるしてもらうように、群衆を煽動した。そこでピラトはまた彼らに言った、「それでは、おまえたちがユダヤ人の王と呼んでいるあの人は、どうしたらよいか」。彼らは、また叫んだ、「十字架につけよ」。

ピラトは言った、「あの人は、いったい、どんな悪事をしたのか」。すると、彼らは一そう激しく叫んで、「十字架につけよ」と言った。それで、ピラトは群衆を満足させようと思って、バラバをゆるしてやり、イエスをむち打ったのち、十字架につけるために引きわたした。

煽動された群衆

当初、群衆がおしかけてきて、恩赦を求めたのはイエスだったのではないでしょうか。ピラトもイエスを引きわたしたのは祭司長たちのねたみのためだと分かっていたとあります。どうやって祭司長たちは群衆を煽動したのかは分かりませんが、いつの間にか群衆はバラバの解放を求め、イエスを十字架につけよと叫んでいました。

どんな悪事をしたのか

「あの人は、いったい、どんな悪事をしたのか」とピラトは問いかけましたが、群衆はそれに答えることはありませんでした。その場の雰囲気に飲まれて、群衆は十字架刑を求めたのではないでしょうか。

群衆を満足させようと思って

ピラトはどうすることもできないと思ったのでしょう。暴動に発展することを案じたのかもしれません。群衆を満足させようとしてバラバをゆるし、イエスを十字架につけるために引き渡したとあります。何ら公正な裁判は為されなかったということがここには記録されているのだと思います。

日本人の心

必ずしも人間社会においては正しいことがまかり通らない。残念ながらそれは事実だと思います。しかし、絶望することはないと私は思っています。このような不条理な現実を含めて、これらすべてのことを超越して、神様の公正、神様の公平は実現すると私は信じています。それが人間ではなく、神様を中心にした生き方であり、武士道であり、日本人の心だと私は思っています。

いかがでしたか

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本書の目次

一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」

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