「『日本人が世界に誇れること』をテーマに執筆しているわたしですが、不思議なジレンマを感じることがある」と言うハワイ出身のアメリカ人ルース・ジャーマン・白石さんの著書からご紹介いたします。
必ず否定されてしまう
日本で20年間生活して、日本人のほめるべき、評価されるべき多くの点について日本人に話すと、必ず否定されてしまうからです。日本人は、非常に「ほめられ下手」です。しかしわたしは、この「ほめられ下手」なところが、むしろ、日本人の大切な長所だと思っています。
〝威張らない日本人〟〝調子に乗らない日本人〟が、わたしの目から見て、とても美しく映るのです。
例えば、日本の治安のよさをほめると、「でも、アメリカのほうが住みやすいじゃありませんか」と反論されます。また、日本の男性の忍耐力や芯の強さを評価すると、「でも、アメリカの男性のほうが優しいでしょう」という反応が返ってきます。
ある種の美意識
こういう反応に接して、初めのうちは、「日本人は、自分の国が嫌いなのだろうか?」と思ってしまいました。しかし、日本語の語学力が深まるにつれ、それらのコメントの裏にある、ある種の美意識に基づいた話術に気づいたのです。
謙遜の話術
つまり、一見否定的な日本人のコメントは、謙遜して相手を持ち上げながら会話を上手に継続させる話術の一つだったのです。この「威張らない、相手を持ち上げる」姿勢は、世界に向けて、胸をはってアピールしてほしい日本人の長所だと思います。
仕事を通して確信した
そう確信したのは、七年間続けている現在の仕事を通してです。わたしは、インド、中国、香港、台湾、レバノン、ドイツ、イタリアなど、あらゆる国から訪れるビジネスマンのためのサービスアパートメント業を通して、延べ7000人の外国人たちに接してきました。一方では、多くの国々を、営業活動のために訪問してきました。
一種の「なぞ」
そうした仕事のなかで、日本国内でも、海外でも、日本についてコメントやスピーチをしばしば求められてきました。この意味では、わたし自身、一種の「なぞ」と思われている日本人の人間関係のつくり方やビジネススタイルを説明する役割を担ってきたつもりですが、そうしたときにいつも外国人に話すのは、「日本人の謙遜こそが、日本人の長所であると確信している」ということです。
世界中が学ぶべき
日本人は、一見すると「ほめられ下手」に見えます。しかし本当はほめられ下手なのではなく、相手を敬うという〝心のあり方〟から相手のよいところを見ようとする姿勢が生まれて、謙遜する話し方になるのです。この点は、グローバルステージで活躍する世界中のビジネスパーソンが学ぶべき点だと思います。(本からの引用は以上です。)
神様を中心とした日本人の国民性
日本人は自慢話、自惚れ、自己中心を嫌う。そういう人は高い評価を得られないと思います。日本人にとって高い人格、品性とは、自己中心を退け、神様の思いを中心にして生きることができるということだと思います。
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本人の品格の原点だと思います。キリスト教の教典としてではなく、日本人の心に触れるために聖書を読んでみてください。
新約聖書 マルコによる福音書 14章43~52節
そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二弟子のひとりのユダが進みよってきた。また祭司長、律法学者、長老たちから送られた群衆も、剣と棒とを持って彼についてきた。
イエスを裏切る者は、あらかじめ彼らに合図をしておいた、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえて、まちがいなく引っぱって行け」。彼は来るとすぐ、イエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。人々はイエスに手をかけてつかまえた。
すると、イエスのそばに立っていた者のひとりが、剣を抜いて大祭司の僕に切りかかり、その片耳を切り落した。イエスは彼らにむかって言われた、「あなたがたは強盗にむかうように、剣や棒を持ってわたしを捕えにきたのか。わたしは毎日あなたがたと一緒に宮にいて教えていたのに、わたしをつかまえはしなかった。しかし聖書の言葉は成就されねばならない」。
弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げ去った。ときに、ある若者が身に亜麻布をまとって、イエスのあとについて行ったが、人々が彼をつかまえようとしたので、その亜麻布を捨てて、裸で逃げて行った。
イエスの捕縛
群衆は、それが宮で教えていたイエスだとは知らされずに、強盗か何かを捕えるつもりで、祭司長、律法学者、長老たちから送られ、ユダに率いられて来たのかもしれません。人々はイエスに手をかけてつかまえました。これは聖書の言葉の成就だと、つまり神様の計画であると言って、イエスはこれを受け入れました。
逃げ去った弟子たち
弟子たちはイエスと戦う覚悟はできていたのかもしれません。しかし、何の抵抗もなく捕えられることは想定していなかったのではないでしょうか。弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げ去ったと記されています。しかし、イエスの心はこのような神様の計画を受け入れて生きると定まっていたのだと思います。
いかがでしたか
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本書の目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」
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