【日本人と日本文化】世界に普及させたい日本の現場主義経営

「日本企業は『現場主義』を重視し、現場にできるだけ近いところでマネジメントを考えるべきだというスタイルです。」と言うのは、日本在住24年(執筆当時)、ハワイ出身のアメリカ人、ルース・ジャーマン・白石さん。彼女の著書「日本人が世界に誇れる33のこと」から紹介します。

日本企業の現場第一主義

中小企業が九割を占める日本では、経営者と社員の距離が比較的近いように思います。中規模以上の会社でも、社長室はあっても、就業時間中は社員のフロアに机を設けて、綿密で迅速なコミュニケーションをはかっている経営者もいます。日本の経営者が自分の会社のユニフォームを大事にし、工場などの現場で自ら着用するのは、現場第一主義からきているのでしょう。

アメリカ企業との違い

一方、アメリカの企業は、経営者と社員が同じフロアで勤務することはほとんどありません。役員クラスは大きな窓のある広い個室にデスクを構えていて、社員は何かあるとアポイントを入れて役員の部屋を訪れます。こうしたところに、日米の経営の根本的な違いが表れているのでしょう。

欧米のトップダウンのしくみ

欧米では、マネジメントを考える人間と、実行する部隊とをきっちり分けて考えます。商品開発をしたり、販売経路を広げたり、利益を確保する構造を計算したり・・・そうした戦略を考えるすべてのノウハウは役員クラスがもっていて、トップダウンで指示されたものを現場のスタッフが実行するしくみです。

プロは現場にいる

これに対して日本は、実行部隊である現場から上がってくるものを経営戦略に生かします。つまり、「プロは現場にいる」という考え方です。現場のプロたちが手を動かしながら考えることを、効果的なしくみに落とし込み、商売にしていくのがマネジメントする人間の仕事ととらえているのです。

現場を重視する日本の経営者

わたしは、日本の経営者にたくさんお会いしていますが、みなさん、現場を非常に重視している方ばかりです。「現場が見えなくなったら経営者として失格だ」といった言葉を、何人もの経営者から聞きました。

世界に広がっていく現場主義

わたしは、日本がこれまで行ってきた、経営トップから現場のいちばん末端の社員まで、できる限り近い距離のなかでマネジメントをしようという動きが世界に広がっていくような気がしてなりません。こうした日本の現場主義の経営は、世界に誇る一つの要素だと思います。(本からの引用は以上です。)

聖書も同じことを教えている

経営者も末端の社員も、もちろん責任と権限の違いはありますが、それは上下関係ではなく、それぞれが役割を担って、会社全体で実績をあげる。それが日本の経営であり、実は聖書にも同じことが教えられています。新約聖書のコリント人への第一の手紙12章12~27節に、私たち一人ひとりはからだの一部分であって、どれもみな大切であり、みんなで一つのからだとなると記されています。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は神様を中心にして生きようとしたイスラエル人の記録であり、日本人の原点でもあると思います。キリスト教の教典としてではなく、世界に示すべき日本人の心を知るために聖書を読んでみてください。

新約聖書 ルカによる福音書 1章67~80節

父ザカリヤは聖霊に満たされ、預言して言った、「主なるイスラエルの神は、ほむべきかな。神はその民を顧みてこれをあがない、わたしたちのために救いの角を僕ダビデの家にお立てになった。古くから、聖なる預言者たちの口によってお語りになったように、わたしたちを敵から、またすべてわたしたちを憎む者の手から、救い出すためである。こうして、神はわたしたちの父祖たちにあわれみをかけ、その聖なる契約、すなわち、父祖アブラハムにお立てになった誓いをおぼえて、わたしたちを敵の手から救い出し、生きている限り、きよく正しく、みまえに恐れなく仕えさせてくださるのである。

幼な子よ、あなたは、いと高き者の預言者と呼ばれるであろう。主のみまえに先立って行き、その道を備え、罪のゆるしによる救いをその民に知らせるのであるから。これはわたしたちの神のあわれみ深いみこころによる。また、そのあわれみによって、日の光が上からわたしたちに臨み、暗黒と死の陰とに住む者を照し、わたしたちの足を平和の道へ導くであろう」。

幼な子は成長し、その霊も強くなり、そしてイスラエルに現れる日まで、荒野にいた。

神様の約束した救い

ザカリヤは神様の霊によって、神様から預かった言葉を語ったと聖書は言っています。その内容は、神様はイスラエルの父祖アブラハムに約束した言葉にしたがって、ダビデの子孫から救いの角(それは王を指すのでしょうか)を立てて、イスラエルを敵から救い出し、神様を中心にして生きることができるようにしてくださったということだと思います。

ヨハネの使命

そして、ザカリヤとエリサベツの子ヨハネは神様の預言者と呼ばれるようになること。ヨハネは罪のゆるしによる救いを神の民イスラエルに知らせるようになること。それは神様のあわれみによることであり、神様から離れ、自己中心、人間中心の中で苦しむイスラエルを、神様を中心にした平和の道へと導くであろうと言っています。ヨハネはそのための使命が与えられているということが記されているのだと思います。これが聖書記者ルカがここで伝えたかったことではないでしょうか。

いかがでしたか

参考になりましたら「いいね!」でお知らせください。また、シェアのご協力もよろしくお願いします。今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

本をお求めください

本の表紙Amazonから「日本人の信仰が世界を救う—元キリスト教牧師が語る神の国ニッポン」を出版しています。日本人の高い国民性のルーツは聖書にあること、イエスの教えはキリスト教よりむしろ「日本人の信仰」の中に引き継がれていることが分かります。ぜひ、お読みください。

本書の目次

一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」

詳しくは書籍情報をご覧ください。