【日本とイスラエル】言霊

日本とイスラエルの類似した風習について、日本ユダヤ教団のラビ(教師)として、日本に10年以上居住したことのあるマーヴィン・トケイヤー氏の著書「日本・ユダヤ封印の古代史」から紹介しています。

「言霊(ことだま)」への信仰

日本の古神道には、「言霊(ことだま)」への信仰がある。これは、言葉を単なる言葉として見るのではない。言葉には不思議な霊力が宿っているという考えである。

言霊学とカバラ哲学

私のもとに、神道家から贈られた言霊に関する本がある。それを読むと、その細かい内容はともかくとして、そこに展開された言霊学は全体的にユダヤ教のカバラ哲学に非常によく似ていると、感じさせられる。カバラは、ユダヤ教の神秘主義の一派で、やはり言霊を信じるのである。

神の言葉、信仰の言葉

しかし、たとえ神秘主義まで行かなくても、聖書の思想は確かに言霊を信じるものである。なぜなら創世記の冒頭に、神が「光あれ」と言われると光があった、と記されている。神の言葉は言霊である。それは単なる言葉ではない。霊力を宿した言葉である。人間においても、信仰を宿した言葉、心のこもった言葉には霊力がある。

ユダヤ人と日本人

ユダヤ教からカバラが生まれ、日本神道からは言霊学が生まれた。このことは両教、またユダヤ人と日本人に、根本的に似たメンタリティがあることを示しているように思える。

神聖視されている音「ヤ」

また言霊学では、「ヤ」の音は神聖視されていると聞いた。実際、「ヤマト」「ヤサカ」「ヤタ」「ヤシロ」などの聖なる言葉に、「ヤ」の音が含まれている。ユダヤ教でもこの音は神聖視されている。それは聖書の教える神の御名(ヤハウェ)の短縮形だからである。(本からの引用は以上です。)

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は神様を中心にして生きようとしたイスラエル人の記録であり、日本人にも深い関係があると考えられます。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を読んでみてください。

新約聖書 ルカによる福音書 5章12~16節

イエスがある町におられた時、全身らい病になっている人がそこにいた。イエスを見ると、顔を地に伏せて願って言った、「主よ、みこころでしたら、きよめていただけるのですが」。

イエスは手を伸ばして彼にさわり、「そうしてあげよう、きよくなれ」と言われた。すると、らい病がただちに去ってしまった。イエスは、だれにも話さないようにと彼に言い聞かせ、「ただ行って自分のからだを祭司に見せ、それからあなたのきよめのため、モーセが命じたとおりのささげ物をして、人々に証明しなさい」とお命じになった。

しかし、イエスの評判はますますひろまって行き、おびただしい群衆が、教を聞いたり、病気をなおしてもらったりするために、集まってきた。しかしイエスは、寂しい所に退いて祈っておられた。

主よ、みこころでしたら

この全身らい病になっている人はイエスに「何が何でも病気を治してくれ」とは言わずに、「みこころでしたら、きよめていただける」と言いました。それは神様を中心にした生き方だと思います。何が何でも治して欲しい。そのためなら宗教でも、修行でも何でもやる。それは自己中心だと思います。

イエスの言葉

イエスが「そうしてあげよう、きよくなれ」と言うと、たちどころにらい病は去ったとあります。確かにイエスの言葉には力があったということだと思います。イエスを通して神様の力が働いていたことを示しているのだと思います。

だれにも話さないように

不思議なことにイエスはだれにも話さないようにと言い聞かせました。その理由は記されていないのではっきりとは分かりませんが、イエスはそういう評判が広まらないようにと考えていたのかもしれません。大切なことは病気が治るということではなく、神様を中心にして生きるということだからではないでしょうか。

祈っておられた

おびただしい群衆が集まって来ましたが、イエスは寂しい所に退いて祈っておられたとあります。イエスにとって神様に思いを向け、祈る生活が大切であったということではないでしょうか。いつも神様を中心にして幸いな人生を生きるためには、毎日時間を決めて、神様に思いを向けて祈り、いつも神様を意識できるようにすることが必要だと思います。

いかがでしたか

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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」