【日本人と日本文化】詩人的で感受性が豊かな日本人

「日本人を中国人と比較すると、理屈に縛られないということがあります。」と語るのは、日本滞在20年の中国人、王敏(ワンミン)さん。加藤恭子編「私は日本のここが好き!外国人54人が語る」からご紹介いたします。

中国人は理念型

中国人は行動も思考もまず理念という柱を立てて、その柱を中心に動きます。たとえば人民に奉仕する、社会に奉仕するといったように。理念型の場合は、思想の教化によって敷かれたレールに乗っていくわけです。

日本人は自然体

日本人を中国人と比較すると、理屈に縛られないということがあります。柔軟性があり、情を大事にします。だから日本人は詩人的で感受性が豊かですね。そして自然体です。

生活の芸術化

それから生活の芸術化とでも言うべきでしょうか、生活の中に繊細な美意識が取り入れられて高度に芸術化されています。日本人はきっと無意識にやっているんでしょうが、生活の中にある小物や習慣を見ているとよくわかります。

人と自然が一体

優れた感受性とやさしさと素朴さ、それらは日本の文化に一貫しており、分断して考えられないものです。人間のあり方と美しい山河、自然が一体になっています。ですから細分化してしまうと日本の良さが外国に伝わらないこともありますね。

部分だけでなく全体

日本の文化を外に伝えるには、部分だけでなく全体を統合して理解してもらえるようにするのが今後の課題だと思います。でも日本人は、理屈っぽく整理してアピールするのは美徳としないですね。

世界の宝物

世界の中で日本の文化はかなり独特でしょう。しかし、その認識を恐れず堂々と語ることが重要です。この独自性こそが日本の財産であり、世界の宝物に転換させていく発想を教育と国造りに生かせれば、世界文化の中でどこにも咲いてない花になりますよ。それほど日本は魅力があるんだということを、日本人に認識していただきたいですね。(本からの引用は以上です。)

神様を中心として生きる

確かに理屈じゃないという思いが私にもあるように感じます。神様を中心にして生きることもまた理屈ではなく、目に見えない神様をはっきりと意識し、また時間を取って「神様」と祈りつつ生活することではないかと思います。世界でも独特な日本人の感受性はそのような生き方から出て来るものではないかと思います。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は神様を中心にして生きようとしたイスラエル人の記録であり、やはりただの理屈ではなく、体験だと思います。キリスト教の教典として頭で考えるのではなく、神様を中心にして生きる日本人の心に触れるために聖書を読んでみてください。

新約聖書 ルカによる福音書 4章31~37節

それから、イエスはガリラヤの町カペナウムに下って行かれた。そして安息日になると、人々をお教えになったが、その言葉に権威があったので、彼らはその教に驚いた。

すると、汚れた悪霊につかれた人が会堂にいて、大声で叫び出した、「ああ、ナザレのイエスよ、あなたはわたしたちとなんの係わりがあるのです。わたしたちを滅ぼしにこられたのですか。あなたがどなたであるか、わかっています。神の聖者です」。

イエスはこれをしかって、「黙れ、この人から出て行け」と言われた。すると悪霊は彼を人なかに投げ倒し、傷は負わせずに、その人から出て行った。みんなの者は驚いて、互に語り合って言った、「これは、いったい、なんという言葉だろう。権威と力とをもって汚れた霊に命じられると、彼らは出て行くのだ」。

こうしてイエスの評判が、その地方のいたる所にひろまっていった。

権威ある言葉

イエスの言葉は、単に「なるほど。参考になる。」という教えではなく、権威があったので、人々は驚いたとあります。権威ある言葉とはどんな言葉なのでしょうか。それは例えて言えば、社長や上官の言葉に似ているかもしれません。それは参考ではなく、従うべき言葉であり、従わなければ秩序は乱され、何かを成し遂げることはできないと思います。イエスは神様から特別な権威を与えられたメシヤであったということではないでしょうか。

イエスを通して働く神様の力

実際、悪霊はイエスの権威を知っていたことが記されています。また、イエスの言葉によって悪霊が追い出され、人々はそれを見て驚き、その評判が広まったとあります。目に見えない神様の力が、イエスを通して働いていたということを示しているのだと思います。神様は単に教えではなく、力であり、権威であることを知るべきではないでしょうか。

神様の権威

自己中心を退け、神様を中心にして生きるとは、神様の権威を受け入れて生きることだと思います。それが本来の人間の姿であり、この宇宙の秩序ではないでしょうか。それは理屈ではなく、神様を中心にして生きる人の体験だと思います。日本人は太古の昔からそのような生き方を体験的に知っていたのだと思います。

いかがでしたか

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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」