「私の心の故郷は日本です!」と語るのは、日本在住64年の英国人でエッセイスト・翻訳家のドロシー・ブリトン(レディ・バウチャー)さん。加藤恭子編「私は日本のここが好き!外国人54人が語る」からご紹介いたします。
日本のどこが好きなのか
日本のどこが好きなのかと聞かれれば、あまりに多すぎるし自分自身を分析するようで答えにくいのですが、第一に人間です。朗らかで、親切で、にこにこした顔が多い。満員電車の中でさえも、穏やかな顔をしているように私には思えます。他の国ではもっとけわしい、しかめ面が多いですよ。
これこそ日本!
人の表情が穏やかなのは、自分自身や社会に満足しているのと、他人に迷惑をかけてはいけないと我慢している面もあるのでしょうね。先日も鎌倉で「感謝して今日もにこにこ働きましょう」という看板を小さなお寺の石垣に見つけました。これこそ日本だわ!と、とても感激しました。
日本人は前向き
昭和24年、敗戦後まもない日本に帰ってきて、びっくりしたことがあります。英国ではみんな爆撃の恐ろしさや生活の苦しみなど戦争の話ばかりしていたのに、日本人は前向きで、自分の生活や日本をどう立て直すかという未来に目を向けていたのです。この態度がいかに珍しいか、日本人は気づいていないでしょう。
日本人のユーモア
それから外国人が「日本人はユーモアがない」と言うのを聞くと、私は腹が立つのです。彼らはユーモアが理解できるほど日本語がわからないんですよ。それに誰にでも冗談を言う欧米人と違って、日本人はまじめだから、知らない人に冗談は言いません。でも、日本語は落語のような話芸もあるし、洒落に適した洗練された言語です。
私の心の故郷は日本です!
私の人生は『鏡の国のアリス』に似ています。アリスが居間の大きな鏡を通り抜けて、違う世界を経験するように、私は三拍子のリズムの英語の世界と二拍子、四拍子の日本語の世界を自由に行き来しました。バレエの練習も祭囃子も同じように楽しみました。東と西を分けたキプリングと違い、私の中ではひとつになっています。ロンドン橋の上で阿波踊りを踊っているような感覚でしょうか。そして、私の心の故郷は日本です!(本からの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本人の文化、伝統、国民性に大きな影響を与えていると私は考えています。外国の宗教の教典としてではなく、日本人として、人としての生き方を考えるために聖書を読んでみてください。
新約聖書 ルカによる福音書 10章21~24節
そのとき、イエスは聖霊によって喜びあふれて言われた、「天地の主なる父よ。あなたをほめたたえます。これらの事を知恵のある者や賢い者に隠して、幼な子にあらわしてくださいました。父よ、これはまことに、みこころにかなった事でした。
すべての事は父からわたしに任せられています。そして、子がだれであるかは、父のほか知っている者はありません。また父がだれであるかは、子と、父をあらわそうとして子が選んだ者とのほか、だれも知っている者はいません」。
それから弟子たちの方に振りむいて、ひそかに言われた、「あなたがたが見ていることを見る目は、さいわいである。あなたがたに言っておく。多くの預言者や王たちも、あなたがたの見ていることを見ようとしたが、見ることができず、あなたがたの聞いていることを聞こうとしたが、聞けなかったのである」。
これらの事
「これらの事」とは何を指して言っているのでしょうか。それは「神の国の福音」、つまり、人間中心、自己中心を退けて、神の思いや願いを中心にして生きることが幸いであるというイエスの教えを指しているのではないでしょうか。それは確かに幼な子であれば誰でも良く分かるようです。
幼な子にはよく分かる
放っておいても良く分かるということではありませんが、親の言うことに反抗したり、お友だちに意地悪をしている幼な子に、「それは神様に喜ばれることですか」と尋ねれば、喜ばれないことだとすぐに分かります。そして、いつまでもわがままを言ったり、自己中心であれば楽しくないこと、神様の喜ばれることが楽しくて、嬉しくて、心が明るくなる生き方であることを幼な子はすぐ理解します。
究極的な悟り
結局、私たちが抱える全ての問題は、その原因をたどっていけば、自己中心、人間中心に行き着くと思います。神を中心にすること、それが解決であり、福音であると知ることは、究極的な悟りと言えるのではないでしょうか。
いかがでしたか
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本書の目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」
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