【日本人と日本文化】東洋のイギリス、日本

「日本の好きなところ、興味深い文化・・・、話し出すとまだまだきりがありません。」と語るのは、日本滞在56年のイギリス人神父、ピーター・ミルワードさん。加藤恭子編「続・私は日本のここが好き!外国人43人が深く語る」からご紹介いたします。

どこか似ている

二つの島国には、共通点が多くあります。独立国かつ君主国であること、個人主義よりグループ精神や団体意識を重んじる傾向があること、この国に居て安らぐのは、イギリスと日本がどこか似ているからかもしれません。

礼儀正しい

日本人は今も昔も礼儀正しく、思いやりのある人が多いように感じます。私は毎年学生たちを伴ってイギリス・ヨーロッパへ出かけ巡礼を指導していますが、宿泊先のホテルでは、どこでも、日本人はいつも礼儀正しい国民として歓迎されています。

心がやすらぐ

この国には、日本文化に根ざした、素晴らしい場所がたくさんあります。私は古都の神社仏閣を訪れると、いつも心がやすらぎます。司祭の私がお寺が好きだと言うと、不思議だと思われるかもしれません。実は、仏教寺院は修行の場として修道院と似ているところがあります。

京都の龍安寺

特に好きなお寺は京都の龍安寺です。1962(昭和37)年1月の早朝、私は友人と二人で初めて龍安寺を訪れました。その日は雨で境内には誰も居らず、綺麗に掃き清められた石庭は静寂で、穏やかに悠久のときが流れていました。私はイエズス会の一員として一時間黙想する習慣がありましたので、石庭を見ながら黙想しました。以来、その素晴らしい風情は私の心を捉え、機会を見つけてはたびたび訪れるようになりました。

シェイクスピアと日本

一方、文学の世界も興味深いものがあります。「シェイクスピアは日本人だった?」などと言うと驚かれる方も多いでしょう。もちろん彼は生粋のイギリス人なのですが、実に、日本人の心に響く作品をたくさん書いています。しかも、シェイクスピアのおよそ百年後に生きた近松門左衛門の作品とも共通点があり興味深いと思うのです。ともに、愛に生き愛に死ぬ人々の葛藤と心の叫びをドラマティックに描き、それが形を変え、風土に根付くことで、どちらも人々に深い感動と共感を呼んでいるのではないでしょうか。(本からの引用は以上です。)

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本人の国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開いてみてください。そこには古くて新しい発見があるでしょう。

新約聖書 マタイによる福音書 15章10~20節

それからイエスは群衆を呼び寄せて言われた、「聞いて悟るがよい。口にはいるものは人を汚すことはない。かえって、口から出るものが人を汚すのである」。

そのとき、弟子たちが近寄ってきてイエスに言った、「パリサイ人たちが御言(みことば)を聞いてつまづいたことを、ご存じですか」。イエスは答えて言われた、「わたしの天の父がお植えにならなかったものは、みな抜き取られるであろう。彼らをそのままにしておけ。彼らは盲人を手引きする盲人である。もし盲人が盲人を手引きするなら、ふたりとも穴に落ち込むであろう」。

ペテロが答えて言った、「その譬(たとえ)を説明してください」。イエスは言われた、「あなたがたも、まだわからないのか。口にはいってくるものは、みな腹の中にはいり、そして、外に出て行くことを知らないのか。しかし、口から出て行くものは、心の中から出てくるのであって、それが人を汚すのである。というのは、悪い思い、すなわち、殺人、姦淫、不品行、盗み、偽証、誹りは、心の中から出てくるのであって、これらのものが人を汚すのである。しかし、洗わない手で食事をすることは、人を汚すのではない」。

そのままにしておけ

宗教的なしきたりを守らないからと言って、それが他人に害を及ぼすことはない。大切なことは宗教的なしきたりを守っているかどうかということではなく、心から神を敬い、人を愛して生きることに他ならない。イエスが教えたのは、そういうことでしょう。パリサイ人たちユダヤ教の指導者たちは、そのイエスのことばにつまづいたとありますが、そのままにしておけと言いました。それが真理であること。自分たちが間違っていることは、人からの説得ではなく、それぞれが神との関係の中で分かっていることではないでしょうか。

いかがでしたか

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10月17日(水)タピ大決定!

「古代史に見る日本人とユダヤ人の不思議な関係」シリーズの5回目になりました。今回は「古代ユダヤ人ゆかりの地を巡る旅~剣山・ソロモンの秘宝」と題して、この8月6日~16日の旅行のレポートをさせていただきます。お近くの方はぜひお出かけください。タピ大については、こちらのサイトをご覧ください。

新刊「日本人の幸せ」(電子版100円)をお買い求めください!

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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる

詳しくは書籍情報をご覧ください。