【日本とイスラエル】根強い白人至上主義

前回に引き続き、瑞慶山弘道著「命どぅ宝」を読んで、共感した内容についてご紹介いたします。

欧米諸国の白人至上主義

欧米諸国は、キリスト教国であるにも関わらず、聖書が語る「民族を超えた隣人愛」や「平和思想」を、なかなか自国の価値観となるまで共有できていない。その主な理由は、白人至上主義という価値観が、根強く残っているからである。それで白人的な隣人愛、白人優位の平和観となってしまう。

ユダヤ的な原始キリスト教

もう一つ特筆すべきことは、欧米は原始キリスト教を、非常に欧米化したものに変えた。イエスの弟子たちが引き継いだ原始キリスト教は、実はかなりユダヤ的なキリスト教であったのである。ユダヤの祭りを祝い、ユダヤの風習や文化をもつキリスト教である。実際に原始キリスト教徒たちは、イエスの教えは、ユダヤ教を完成させるものだと信じていたので、彼らにとっては何の矛盾もなかった。そのような原始キリスト教がもつユダヤ性は、欧米化される過程で、そぎ落されていったのである。

欧米化されたキリスト教の問題

戦後になって沖縄に伝わったキリスト教も、殆どが欧米からのものである。・・・欧米経由で伝わったことにより、ある不純物、白人至上主義的な価値観も同時に入ってきた。つまり「欧米化されたキリスト教」こそが、価値あるもので、現地の風習や文化は、低俗なもの、下等なものとする捉え方である。

大切な接点

沖縄には、看過やシマクサラシ、また旧正月の日程など、旧約聖書的(ユダヤ的)な風習も多いが、同時に新約聖書的(原始キリスト教的)な風習も残っている。それらの風習や文化は、注意深く観察すれば、沖縄人に聖書を分かりやすく伝えるための、大切な接点となったはずである。

愛が足りない

しかし「欧米化されたキリスト教」は、沖縄の風習や文化を尊重する視点が乏しかったので、そのような大切な接点を見落としていた。聖書の知識はあった。そして聖書的信仰ももっていた。しかし愛が足りないと、最も大切な何かを失ってしまうのである。

聖書の言葉

「たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ無に等しい。」(新約聖書コリント人への手紙一13章2節)と聖書に記されている通りである。(本からの抜粋引用は以上です。)

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は沖縄のみならず、日本の歴史のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開くとき、そこに古くて新しい発見があることでしょう。日本人こそ聖書の精神を本当に理解できる精神的土壌を持っています。

新約聖書 ヨハネによる福音書 9章24~34節

そこで彼らは、盲人であった人をもう一度呼んで言った、「神に栄光を帰するがよい。あの人が罪人であることは、わたしたちにはわかっている」。すると彼は言った、「あのかたが罪人であるかどうか、わたしは知りません。ただ一つのことだけ知っています。わたしは盲(めくら)であったが、今は見えるということです」。

そこで彼らは言った、「その人はおまえに何をしたのか。どんなにしておまえの目をあけたのか」。彼は答えた、「そのことはもう話してあげたのに、聞いてくれませんでした。なぜまた聞こうとするのですか。あなたがたも、あの人の弟子になりたいのですか」。

そこで彼らは彼をののしって言った、「おまえはあれの弟子だが、わたしたちはモーセの弟子だ。モーセに神が語られたということは知っている。だが、あの人がどこからきた者か、わたしたちは知らぬ」。

そこで彼が答えて言った、「わたしの目をあけて下さったのに、そのかたがどこからきたか、ご存じないとは、不思議千万です。わたしたちはこのことを知っています。神は罪人の言うことはお聞きいれになりませんが、神を敬い、そのみこころを行う人の言うことは、聞きいれて下さいます。生まれつき盲であった者の目をあけた人があるということは、世界が始まって以来、聞いたことがありません。もしあのかたが神からきた人でなかったら、何一つできなかったはずです」。

これを聞いて彼らは言った、「おまえは全く罪の中に生まれていながら、わたしたちを教えようとするのか」。そして彼を外へ追い出した。

ただ一つのことだけ知っています

我々の権威に従え。我々の言う通りにせよ。それがユダヤ教の指導者たちの言い分だったのではないでしょうか。宗教的、組織的な権威を笠に着て、それに逆らう者は受け付けないという頑なな態度では神を見出すことはできず、真理を知ることもできません。事実に基づき、良心で神の声を聞くことが大切です。このもともと盲人だった者と宗教家たちのやり取りを見れば、どちらが事実と真理に目を留めているからは明らかでしょう。どちらが神と共にいるのか明らかでしょう。

いかがでしたか

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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる

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