「日本の経営トップは、社員に対して忠実で強い責任を感じています。これは、すばらしい価値観です。」と語るのは、日本在住24年(執筆当時)、ハワイ出身のアメリカ人ルース・ジャーマン・白石さん。彼女の著書「日本人が世界に誇れる33のこと」から紹介します。
わたしの肩に乗っかかっている
あるとき、ある日本企業の社長に通訳を依頼され、世界のあちこちへ商談に同行したことがあります。彼は、飛行機のなかでもどこでも、とにかくよく仕事をしていました。「なぜ、そこまで働くのですか?」と尋ねたら、「50人の社員一人ひとりの生活が、わたしの肩に乗っかかっているんですよ」と言われました。
社員は消耗品なのか
アメリカの状況は、日本と大きく異なります。嫌な言葉ですが、社員を消耗品として見る傾向があるのです。経営者がそういう目で社員のことを見ていれば、自分たちはそういう目で見られているのだということを、社員は必ず気づきます。その結果、不安感が広がり、モチベーションが下がり、仕事に集中できなくなる。悪循環でしかありません。
社員を大切にする日本企業
日本企業は、社員のことを制度や理念、そして実際の行動で大切にします。それが社員に伝わるから、会社のために貢献しようと高いモチベーションで努力する。社内の協力体制がしっかり整い、お客様第一主義の共通認識が芽生え、業績が上がり、好循環に入っていく。
津波被害を受けた会社社長のコメント
東日本大震災で、東北の地場産業はたいへん大きな痛手を受けました。たくさんの会社が津波の被害を受け、いまだに復旧の目処が立っていない企業もたくさんあります。そんな状況のなか、テレビのニュースで紹介されていた岩手県の陸前高田市の水産加工会社の社長さんのコメントが忘れられません。
社員を守りたい
この会社は、工場が津波で流され、加工機械をほとんど失ってしまいました。社長は、「嘆いているヒマはない。社員たちが困っているのだから、一日も早く稼働できるようにしなければ」と、翌日から清掃作業に取り組んだそうです。「社員を守りたい」この社長は何度もそうおっしゃっていました。
会社は誰のためにあるのか
日本企業の多くは、株主のためでも、経営者のものでもなく、そこで働く従業員と、その家族のためにある——そう考えています。日本では「人材は人財」と表現します。人は貴重な財産であり、消耗品などではないという考え方は、考えてみれば当然のことですが、経済環境が厳しい現在、世界のどの国の企業も、本来の姿を見失っているように思います。(本からの引用は以上です。)
神様中心の考え方
神様の前に正しく、また人を愛して生きるなら、日本企業のあり方は当然のことだと思います。それは目先の損得からは出て来ない考え方だと思います。今こそ神様を中心にして生きることを考えようではありませんか。
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は神様を中心にして生きようとしたイスラエル人の記録であり、日本人の生き方の原点でもあると思います。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を読んでみてください。
新約聖書 ルカによる福音書 1章46~56節
するとマリヤは言った、「わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救主なる神をたたえます。この卑しい女をさえ、心にかけてくださいました。今からのち代々の人々は、わたしをさいわいな女と言うでしょう、力あるかたが、わたしに大きい事をしてくださったからです。そのみ名はきよく、そのあわれみは、代々限りなく主をかしこみ恐れる者に及びます。主はみ腕をもって力をふるい、心の思いのおごり高ぶる者を追い散らし、権力ある者を王座から引きおろし、卑しい者を引き上げ、飢えている者を良いもので飽かせ、富んでいる者を空腹のまま帰らせなさいます。主は、あわれみをお忘れにならず、その僕イスラエルを助けてくださいました、わたしたちの父祖アブラハムとその子孫とをとこしえにあわれむと約束なさったとおりに」。マリヤは、エリサベツのところに三か月ほど滞在してから、家に帰った。
マリヤは体験的に知った
人間を中心に考えるならあり得ないことであっても、神様を中心にするならあり得る。マリヤはそのことを体験的に知ったのだと思います。それは神様を中心に生きる人の体験であり、実感であり、単なる教えではないと思います。
神様の前に遜ること
ここでマリヤの言葉として記されていることは、神様は心の高ぶる者を退け、遜る者に恵みを給うということでしょう。自己中心を退け、神様を中心にするとは、神様の前に遜るということだと思います。
イスラエル回復という神様の約束
もう一つ記されていることは、アブラハムとその子孫への約束どおり、神様はイスラエルを見捨てずに、あわれんでくれたということだと思います。それがイエス・キリストの誕生ということであり、イスラエル回復の約束ということだろうと思います。
いかがでしたか
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」