水、土曜日は「イスラエル12部族に関する聖書預言と日本」というテーマで書いています。日本とイスラエルとの間には何らかの関係があるとすれば、聖書に記されている預言は日本人と無関係ではないということになります。イスラエルについて、聖書には何が書かれているのでしょうか。今日はその10回目です。
ペルシャ王クロス
北イスラエル10部族の主だった人たちは紀元前722年にアッシリヤに連れ去られ、南ユダ2部族の人たちは紀元前586年にバビロンに連れ去られてしまいました。その後、バビロンに代わって統治したペルシャ王クロスは紀元前537年に南ユダの人々をエルサレムに帰し、神殿を再建させるという寛容な命令を出しました。その背後には神様の力が働いていたと聖書は記しています。
旧約聖書 エズラ記1章1~3、5節
ペルシャ王クロスの元年に、主はさきにエレミヤの口によって伝えられた主の言葉を成就するため、ペルシャ王クロスの心を感動されたので、王は全国に布告を発し、また詔書をもって告げて言った、「ペルシャ王クロスはこのように言う、天の神、主は地上の国々をことごとくわたしに下さって、主の宮をエルサレムに建てることをわたしに命じられた。あなたがたのうち、その民である者は皆その神の助けを得て、ユダにあるエルサレムに上って行き、イスラエルの神、主の宮を復興せよ。彼はエルサレムにいます神である。・・・」。
そこでユダとベニヤミンの氏族の長、祭司およびレビびとなど、すべて神にその心を感動された者は、エルサレムにある主の宮を復興するために上って行こうと立ち上がった。
失われた北イスラエル10部族
こうして南ユダの人々はエルサレムに帰還し、神殿を再建し、やがてローマの支配下に置かれますが、ある程度の自治が認められ、イエスの時代を迎えることになります。しかし、北イスラエル10部族の人々はアッシリヤ捕囚となった後、イスラエルの地に戻ったという記録はありません。これが失われた北イスラエル10部族と呼ばれる所以です。
サマリヤ人
北イスラエルの主だった人たちがアッシリヤに捕囚となった時、農民などはイスラエルの地に残され、アッシリヤからの移民との雑婚が進められました。イエスの時代に彼らはサマリヤ人と呼ばれ、南ユダの人たち(ユダヤ人)からは差別されていたことが新約聖書の福音書を見ると分かります。
新約聖書 ヨハネによる福音書 4章5~9節
イエスはサマリヤのスカルという町においでになった。この町は、ヤコブがその子ヨセフに与えた土地の近くにあったが、そこにヤコブの井戸があった。イエスは旅の疲れを覚えて、そのまま、この井戸のそばにすわっておられた。
時は昼の十二時ごろであった。ひとりのサマリヤの女が水をくみにきたので、イエスはこの女に、「水を飲ませて下さい」と言われた。弟子たちは食物を買いに町に行っていたのである。
すると、サマリヤの女はイエスに言った、「あなたはユダヤ人でありながら、どうしてサマリヤの女のわたしに、飲ませてくれとおっしゃるのですか」。これは、ユダヤ人はサマリヤ人と交際していなかったからである。
ユダヤ人の離散
その後、歴史の記録によると、ユダヤ人(南ユダの人々)はローマからの独立戦争を起し、A.D.70にはエルサレムの神殿はローマ軍によって再び滅ぼされてしまいます。そして、A.D.135にはユダヤ人はエルサレムから完全に追い出され、国を失い、世界中に離散することになりました。
イスラエル共和国の建国
しかし、南ユダの人々(ユダヤ人)は国を失っても、ユダヤ人としてのアイデンティティを失うことなく、世界中の離散した場所でユダヤ人として生き続け、悲惨な虐殺を経験しながらも、1948年にはイスラエル共和国を建国することになります。それは人間的には考えることのできない出来事でしたが、聖書預言の成就だと受け止める人も多くいます。聖書にはどんな預言が記されているのでしょうか。次回から見て行きたいと思います。
いかがでしたか
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目次
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二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」