「日本は、安全で平和な国です。」と語るのは、日本滞在17年、2006年に日本に帰化したシリア人、モハマド・オスマン・アミンさん。加藤恭子編「私は日本のここが好き!外国人54人が語る」から紹介します。
戦火のない国での幸せ
日本人は紛争や戦争など、想像もしていないのですね。毎日交通機関は動き、身近に買い物や食事に行くことができます。学ぶことも、働くことも、レジャーも自由にできます。医療施設も充実しています。私が経験してきた紛争や戦火、今もあちこちでの戦争や事件をニュースで見るたび、ここでは安心して毎日生活できることを実感し、幸せを感じます。
日本人の親切心、心づかい
外国人に対しても、温かく柔和に接してくれます。これまで一度も揉め事や争いは経験しませんでした。かつて札幌で最終の地下鉄に乗り遅れ、駅で途方に暮れていたとき、若い男女の乗った車が近付いて来て事情を尋ね、一時間もかかる所まで送ってくれました。何の要求をすることもなく、車はそのまま去って行きました。日本人の親切心、困っている人への心づかいは、今まで体験したことがない感動でした。
組織、チームワーク、礼儀、マナー
また日本人の持つ組織とかチームワークの良さは、子供の頃聞いた「アラブの部族を守る」という考え方と、共通するところがあると思います。日本人は特に礼儀、マナーの良い人たちです。最近は乱れてきたと言われていますが。
日本国の国籍を取得
こんな日本が大好きになり、二人の弟も留学し、家族も来たことがあります。同じシリア人の妻と結婚し、日本で子供も生まれました。日本人の資質である、誰もがルールを守り、向上していくという環境で子供を育てたいと思い、今年、日本国の国籍を取得しました。
日本からの海外出張員
今は四カ国語を活用して、日本のスタッフと共にアラブ首長国連邦ドバイで、世界最高層ビル建設のため、数カ国との企業体に参加しています。今度は日本からの海外出張員として、家族と一緒にアラブに駐在する予定です。母国に近くはなるのですが、やはり第二の母国日本が好きです。子供たちは、日本生まれの日本国籍なのですから。(本からの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。日本人の高い国民性、文化、伝統、信仰は聖書と深い関係があると私は考えています。キリスト教の教典という考えはひとまず脇に置いて、日本人の心について考えるために聖書を読んでみてください。
新約聖書 ルカによる福音書 6章39~45節
イエスはまた一つの譬(たとえ)を語られた、「盲人は盲人の手引きができようか。ふたりとも穴に落ち込まないだろうか。弟子はその師以上のものではないが、修業をつめば、みなその師のようになろう。
なぜ、兄弟の目にあるちりを見ながら、自分の目にある梁(はり)を認めないのか。自分の目にある梁は見ないでいて、どうして兄弟にむかって、兄弟よ、あなたの目にあるちりを取らせてください、と言えようか。
偽善者よ、まず自分の目から梁を取りのけるがよい、そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目にあるちりを取りのけることができるだろう。
悪い実のなる良い木はないし、また良い実のなる悪い木もない。木はそれぞれ、その実でわかる。いばらからいちじくを取ることはないし、野ばらからぶどうを摘むこともない。善人は良い倉から良い物を取り出し、悪人は悪い倉から悪い物を取り出す。
心からあふれ出ることを、口が語るものである。
自己中心に気づく
自分は目が見えていないこと。自分の目には梁(屋根を支えるための横木、丸太)があること。まず、そのことに気づかなければならないということだと思います。中心が人間であり、中心が自分の思いであれば、どんなに努力しても、良い実を実らせることはできないと思います。自己中心は、自分では良かれと思っていたとしても、その行きつく先は自分も、他人も滅ぼすことに気づかなければならないと思います。
神様を中心にする
自分の目から梁を取り除くとは、自己中心を退け、神様の願いや思いを中心にして、正しく生きることを言っていると思います。その幸いを知っている人の指導を求めることも有益だと思います。良い実がなる木を、良い木と言うのだと思います。良い実がならないとしたら、中心がずれているからではないでしょうか。中心が正しければ、良い実がなり、心からあふれ出ることを、口が語るようになる。どんな言葉を話し、どんな実が実っているのかを見れば、その人が何を中心にしているのかが分かるということではないでしょうか。
いかがでしたか
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本書の目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」
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