日本とイスラエルに関連する事柄について、アビグドール・シャハン著「古代日本に辿り着いたユダヤ人・失われた十部族の足跡~イスラエルの地から日本まで」からご紹介いたします。
崇神天皇とダビデ王は同一人物である
日本の最も偉大な天皇の一人である崇神天皇の人物像、天皇としての振る舞い、またその英雄的物語などは現在に至るまで日本人に愛され、尊ばれている。その物語は士師時代の最後に近い時代、サウル王の後に王位に就いたダビデ王の物語と似ている。崇神天皇とダビデ王とが同一人物であるという感じを拭うのは難しい。
幾つかの出来事を比較してみよう
ダビデ王と同様、崇神天皇も軍事力を行使せずに皇位に就き、民は喜んでその王権を受け入れた。どちらの王の時代にも国にひどい疫病が広まった。その疫病によりイスラエルでは七万人が死に、日本書記によれば、日本では人口の半分が死に絶えたとされる。ダビデ王も崇神天皇も自分の罪のせいで民に疫病が広がったと感じて、許しを乞うた。
ダビデ王と神の箱
ダビデ王は「ケルビムの上に座す万軍の主の御名によってその名を呼ばれる神の箱」と言われた神の箱をアミナダブの家から運び出した。しかし箱が突然傾き、ウザはそれを支えようと手を伸ばして箱に触れた。
ウザに対して主は怒りを発し、この過失のゆえに神はその場で彼を打たれた。ウザは神の箱の傍らで死んだ。ダビデも怒った。主がウザを打ち砕かれたためである。その場所をペレツ・ウザと呼んで今日に至っている。その日、ダビデは主を恐れ、「どうして主の箱をわたしのもとに迎えることができようか」と言って、ダビデの町、自分のもとに主の箱を移すことを望まなかった。ダビデは箱をガド人オベド・エドムの家に向かわせた。
二つの神々から来る畏れ
この物語に似た事件が崇神天皇にも起きた。疫病の時代、崇神天皇は二つの神々から来る畏れに撃たれ、それらの神々を宮殿近くから他の場所に移した。日本の伝承に登場するこの二つの神々とは神の箱の上に置かれた二体の「ケルビム」ではないのか。神の箱が傾いたときにウザが打たれたのを見たダビデは神の箱を恐れたが、その箱の上には一体2.5メートルもあるケルビムが二体立てられていたのである。
「イドミ」と「エドム」
さらに双方の物語に「アドミ」という名前が登場する。崇神天皇の物語では「イドミ」という名前の祭司が登場し、ダビデの物語ではガド人エドムに神の箱は預けられるのである。
三か月の間、主の箱はガド人オベド・エドムの家にあった。主はオベド・エドムとその家の者一同を祝福された。
詳細に渡って類似した物語
確かにこれらを偶然の一致と考えるのはほぼ不可能に近い。数百という民族、部族が住み、数百という言語が使われている巨大な大陸の、険しい山脈によって隔てられた両端で生きる二つの民族が、祭儀に携わる人物の名前まで同じという、詳細に渡ってまで類似している物語を共有しているのである。(本からの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本の歴史のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開くとき、そこに古くて新しい発見があることでしょう。
新約聖書 マタイによる福音書 18章11~14節
〔人の子は、滅びる者を救うためにきたのである。〕あなたがたはどう思うか。ある人に百匹の羊があり、その中の一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、その迷い出ている羊を捜しに出かけないであろうか。
もしそれを見つけたなら、よく聞きなさい、迷わないでいる九十九のためよりも、むしろその一匹のために喜ぶであろう。そのように、これらの小さい者のひとりが滅びることは、天にいますあなたがたの父のみこころではない。
迷い出た羊のたとえ
このたとえは何を教えているのでしょうか。迷い出てしまう羊は他の羊に比べて、弱く、人間的に見るなら、あまり価値のないように見える羊かもしれません。しかし、このように小さな羊を、他の九十九匹を山に残しておいても捜しに出るのが神の心であることを教えているのではないでしょうか。しかも、捜しに出るのは当たり前だと言わんばかりのたとえではないでしょうか。
人間の価値観と神の価値観の違い
このように人間の価値観と神の価値観には大きな違いがあることを教えているように思います。そして、私たちに求められているのは、私たちの人間的な価値観を見直し、神の価値観を心の中心に据えて生きることが教えられているのではないでしょうか。役に立つ、立たない。優れている、優れていない。そういう人間的な価値観ではなく、すべての人に等しく注がれる神の思いをわが想いとして、自分を受け入れ、また人を受け入れることを考えてみるべきではないでしょうか。
いかがでしたか
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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