以前に「高校生のためのおもしろ歴史教室」というサイトをこのブログでも紹介しましたが、そこで藤原正彦著「日本人の誇り」という本が紹介されていました。幕末の開国から昭和の敗戦に至る歴史に多くのページが割かれていましたが、特に最後に記されている著者の意見に教えられ、とても共感いたしました。その部分をご紹介いたします。ぜひ、著書全文を読んでみてください。
東京裁判の拒絶
歴史についての叙述が多くなったのは、明治、大正、昭和戦前を否定する東京裁判を、その形式と内容の両面から拒絶するためでした。日本は恐ろしい侵略国であった、などというフィクションを信じこまされているから、日本人自ら「自分達は一人一人はよいのに集団になると暴走しやすい危険な民族である」と自己否定してしまい、自国の防衛にすら及び腰になるのです。
祖国へのアイデンティティー
そして何より、明治以降を占領軍と日教組の都合に合わせて否定されたままにしておいては、いかに江戸期までに素晴らしい文明を創り上げた日本があっても、祖国へのアイデンティティー喪失につながるのです。それでは日本文明を特徴づける価値観とはどんなものであったのでしょうか。
日本文明の価値観とは
一つは、欧米人が自由とか個人をもっとも大事なものと考えるのに対し、日本人は秩序とか和の精神を上位におくことです。日本人は中世の頃から自由とは身勝手と見なしてきましたし、個人を尊重すると全体の秩序や平和が失われることを知っていました。自分のためより公のためにつくすことのほうが美しいと思っていました。
個より公
従って個人がいつも競い合い、激しく自己主張し、少しでも多くの金を得ようとする欧米人や中国人のような生き方は美しくない生き方であり、そんな社会より、人々が徳を求めつつ穏やかな心で生きる平等な社会の方が美しいと考えてきました。
独特の美感
このような独特の美感、あるいは価値観はかろうじてながらまだ生きています。高校生に関する日本青少年研究所の統計データを見ても、「お金持ちは尊敬される」と思う人はアメリカで73%なのに対し、日本では25%しかいません。「自分の主張を貫くべきだ」と思う人はアメリカで36%、日本では8%です。「他人のためよりも自分のためを考えて行動したい」に強く同意する人はアメリカで40%、日本では11%に過ぎません。(本からの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本の文化、伝統、風習、信仰、国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開く時、そこに古くて新しい発見があることでしょう。
新約聖書 使徒行伝 5章17~25節
そこで、大祭司とその仲間の者、すなわち、サドカイ派の人たちが、みな嫉妬の念に満たされて立ちあがり、使徒たちに手をかけて捕え、公共の留置場に入れた。
ところが夜、主の使が獄の戸を開き、彼らを連れ出して言った、「さあ行きなさい。そして、宮の庭に立ち、この命の言葉を漏れなく、人々に語りなさい」。彼らはこれを聞き、夜明けごろ宮にはいって教えはじめた。
一方では、大祭司とその仲間の者とが、集まってきて、議会とイスラエル人の長老一同とを召集し、使徒たちを引き出してこさせるために、人を獄につかわした。
そこで、下役どもが行って見ると、使徒たちが獄にいないので、引き返して報告した、「獄には、しっかりと錠がかけてあり、戸口には、番人が立っていました。ところが、あけて見たら、中にはだれもいませんでした」。
宮守がしらと祭司長たちとは、この報告を聞いて、これは、いったい、どんな事になるのだろうと、あわて惑っていた。そこへ、ある人がきて知らせた、「行ってごらんなさい。あなたがたが獄に入れたあの人たちが、宮の庭に立って、民衆を教えています」。
嫉妬
多くの人たちがイエスの弟子たちのところに集まり、それは大きなグループとなっていました。ユダヤ教のおもだった人たちは嫉妬の念に満たされて立ち上がったと記されています。それは人間中心、自己中心に他なりません。決して神を中心とした考えではありません。このような考えに基づいた行動が永続するかどうか、神の前に正当性があるかどうかは明瞭なことだと思います。
主の使
ここには主の使が現われて、獄の戸を開き、使徒たちを解放したと記されています。大変不思議なことです。しかし、目には見えませんが、神を中心にして生きる者に、このように神の助けがもたらされるということは、あり得ることだ私は思います。神は人間の頭の中にだけ存在す観念ではなく、生きて働いておられる現実だと思います。
いかがでしたか
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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