今日も林房雄著「大東亜戦争肯定論」の第三章「明治維新と英仏謀略戦」から一部を抜粋してご紹介いたします。
森鴎外
偉大な明治人の一人である森鴎外をして小説『境事件』(フランス公使の目前で十一人の土佐藩兵士が割腹し、公使が胆を冷して残りの九兵士の割腹を中止させた凄惨な事件)を書かしめたのは、彼の内部にひそむ「維新の精神」の発露であったかもしれぬ。
ライシャワー博士
「維新人」たちが外国の援助を拒否したことに関連して、・・・ライシャワー博士の『日本と中国の近代化』の中に、次のような興味深い一節がある。
「当時の日本と現在近代化を目ざしている低開発諸国との大きな違いは、後者が現在アメリカその他の諸国や国連などからの外部的援助を享受しているのに反し、日本にはそれが皆無であったことである。日本は既存の外国資本はもちろん、他の返済義務を伴わないどのような援助もうけることなく、その近代化に発足したのである。・・・当時の日本は返済を怠った場合に海外の帝国主義によってその国家主権を犯されることを恐れて、列強から多額の借款をうけようとはしなかったのである」
この名誉は「薩長人」だけのものではない。「幕人」もまた気骨と先見をもって、外国に対した。少なくとも、「国家主権を犯される」ような危険な一選をふみ超えることはしなかった。
江戸城明け渡しの意味
幕末の日本には「ロッシュ路線」があり、「パークス路線」があった。これによって日本は強力にかきまわされたが、当時の「考える日本人」たちは、日本を狙っているという点では、フランスもイギリスも同じ「夷狄」であることを知っていた。彼らの謀略に乗らぬためには、内乱を最小限度に食いとめて、彼らに乗ずる隙を与えないことが肝要だと考えた。しばしばくりかえしたとおり、この自覚とこの方向の上に、明治維新は成立したのだ。「江戸城明け渡し」における西郷と勝の会談もまた、この自覚と方向の上に立っている。(本からの抜粋引用は以上です。)
聖書を読みましょう
日本を守るという一点において、薩長人も幕人もひとつであった。日本は目の前の損得を越えたところにあることを思います。そのような心は古代日本にあったイスラエル系、ユダヤ系渡来人によってもたらされた心です。日本は神の国であり、それが分割されることはあってはならないのです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開く時、そこに古くて新しい発見があることでしょう。
新約聖書 使徒行伝 18章12~17節
ところが、ガリオがアカヤの総督であった時、ユダヤ人たちは一緒になってパウロを襲い、彼を法廷にひっぱって行って訴えた、「この人は、律法にそむいて神を拝むように、人々をそそのかしています」。
パウロが口を開こうとすると、ガリオはユダヤ人たちに言った、「ユダヤ人諸君、何か不法行為とか、悪質な犯罪とかのことなら、わたしは当然、諸君の訴えを取り上げもしようが、これは諸君の言葉や名称や律法に関する問題なのだから、諸君みずから始末するがよかろう。わたしはそんな事の裁判人にはなりたくない」。
こう言って、彼らを法廷から追いはらった。そこで、みんなの者は、会堂司ソステネを引き捕え、法廷の前で打ちたたいた。ガリオはそれに対して、そ知らぬ顔をしていた。
パウロをローマ法廷に訴えたユダヤ人
ユダヤ人の訴えは、パウロはユダヤ教の教えに従っていないというものだったと思います。ガリオは犯罪ならともかく、ユダヤ教の問題には関わらないと言いました。当然のことだと思います。ユダヤ人がこだわっていたのはユダヤ教の問題ですが、パウロは宗教の戒律を守ることではなく、心から神に従った生活をすることが大切だと教えたのだと思います。それがイエスの教えです。もちろん、モーセを通して与えられた神の言葉が問題なのではありません。それをユダヤ教という宗教にしてしまったことが問題なのです。人々は宗教を目的とし、神から離れてしまったのです。本来、神に従った生活を教えるのが宗教だったはずですが、皮肉にもその反対のことが起ってしまうのが宗教ではないでしょうか。人々が互いの違いを受け入れ合い、互いに尊重し合い、互いに助け合って生きることこそが神の心ではないでしょうか。しかし、宗教は分裂と憎悪と混乱をもたらしているのが現実です。宗教ではなく、神に立ち帰ること。人間中心、自己中心を退けて、神に従った生活をすること。それがイエスの教えであり、日本人の心そのものだと思います。
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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