今日は林房雄著「大東亜戦争肯定論」の第五章「武装せる天皇制」から、右翼思想、左翼思想についての氏の考え方をご紹介したい。どう考えるべきなのか。とても重要な示唆をいただいた。
竹山道雄論文
私の天皇制観は必ずしも竹山氏のそれとは一致しない。氏の「天皇制について」は弁護しすぎるほどの天皇制弁護論であり、「天皇に戦争の責任なし」ということを立証することに熱心のあまり、天皇の平和な側面だけを強調し、ただの祭司または神官に祭り上げてしまった。これをつきつめれば、天皇は国民の中の一部の権力者や野心家に利用されたのであり、故に戦争責任なしということになってしまう。
反共主義
もちろん、竹山氏にはそんなつもりはなかろう。氏の愛国の心情と、そこから発した反共主義は決してまがいものではない。氏の属している「日本文化フォーラム」グループは左翼人に言わせれば、アメリカの紐がついていて、いわゆる「ライシャワー路線」の思想的戦闘部隊だということになっているようだが、私はそういう見方を軽蔑する。このグループもまた現在の日本がおかれている国際的思想環境の中で、当然発生すべくして発生したものであり、彼らが「アメリカの利益」のために思想していると攻撃するのは、例のコジツケ弁証法にすぎない。
政治的スパイ
例えば、その逆の立場にいるかのように見える竹内好氏のような思想家もまた、「中共の利益」のために思想しているとは、私は考えない。明らかな紐つきは思想家ではなく、ただの政治的スパイだ。意見がちがうものを直ちにスパイ呼ばわりすることは、おたがいにつつましねばならぬ。
日本のため
竹山道雄氏も竹内好氏も日本人として、日本のために考えていることは疑うべくもない。その思考の結果が人それぞれによって右または左に傾きがちなのは、現在日本のおかれている国際的環境のやむを得ない、または悲しむべき作用であるが、もしそれらの人々が真の思想家であり、職業的反共産屋または賛共産屋でないかぎり、討論を通じて、「一つの日本人の思想」を生み出すことができると私は信じている。現実には、これははかない望みであり、そこに到達しない前に日本は二つまたは三つにひき裂かれてしまうかもしれぬが、私は統一の可能性を信じたい。それが私の「大東亜戦争肯定論」の希望なのだ。(本からの引用は以上です。)
初めに結論ありきではないか
ポイントは本当に日本のために思想しているのか。初めに結論ありきではないのか。ということだと思います。初めに結論ありきであれば、それは偽物だということ。そのことがよく分かりました。
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。どうぞ初めに結論ありきではなく、日本人としてどう生きるか考えるために聖書を読んでみてください。聖書は日本人の文化、伝統、慣習、国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開くことが大切だと思います。
新約聖書 使徒行伝 18章24~28節
さて、アレキサンデリヤ生れで、聖書に精通し、しかも、雄弁なアポロというユダヤ人が、エペソにきた。この人は主の道に通じており、また、霊に燃えてイエスのことを詳しく語ったり教えたりしていたが、ただヨハネのバプテスマしか知っていなかった。
彼は会堂で大胆に語り始めた。それをプリスキラとアクラとが聞いて、彼を招きいれ、さらに詳しく神の道を解き聞かせた。それから、アポロがアカヤに渡りたいと思っていたので、兄弟たちは彼を励まし、先方の弟子たちに、彼をよく迎えるようにと、手紙を書き送った。
彼は到着して、すでにめぐみによって信者になっていた人たちに、大いに力になった。彼はイエスがキリストであることを、聖書に基いて示し、公然と、ユダヤ人たちを激しい語調で論破したからである。
さらに詳しい神の道
アポロは主の道に通じていて、イエスのことを詳しく教えていましたが、ヨハネのバプテスマしか知らなかったとはどういうことなのでしょうか。プリスキラとアクラはさらに詳しく神の道を彼に教えたようですが、いったい何を教えたのでしょうか。アポロはアカヤに渡り、すでに信者になっていた人たちに、大いに力になりましたが、それはイエスがキリストであることを語ったからだとあります。その内容が一切記されていなので、どういうことなのかは想像するしかありませんが、ヨハネのバプテスマしか知らなかったというのは、彼の教えは多分にユダヤ教的であったのかもしれません。それで、異邦人は必ずしもユダヤ教徒になったり、ユダヤ教的な慣習を守らなくても良いという神の道を詳しく聞いたということかもしれません。イエスこそ聖書が預言するメシヤであることをユダヤ人たちに語り、その救いはユダヤ人だけでなく、異邦人にも及ぶことをユダヤ人に語り、ユダヤ教ではなく、それぞれが神を中心にして生きることを語ったのではないでしょうか。それがすでに信者になっていた人たちに大きな力になったということなのかもしれません。大切なことは宗教ではなく、神に従って生きることです。
いかがでしたか
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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