「西洋列強」に対する日本の「百年戦争」は「帝国主義」で解釈するより、ナショナリズムの膨張と考える方が妥当だと林房雄氏は言います。「大東亜戦争肯定論」からご紹介いたします。
資本主義とは無関係
日本のナショナリズムはその初期において、薩英戦争と馬関戦争で、英・米・仏・蘭諸国に対して、まず小さな牙を出した。中期の日清、日露戦争によって、その牙と爪は大きく成長した。しかも日本の「百年戦争」はまだつづいていた。朝鮮と満州に「生命線」を設定することによって、本来の大敵たる「西洋列強」との決戦にそなえようとした。これはレーニン流の「帝国主義論」で解釈するよりもネールの言うナショナリズムの膨張性によって説明したほうが妥当である。レーニンに先んずる約百年前に、佐藤信淵、吉田松陰をはじめとする日本ナショナリストは、資本主義とは無関係に、朝鮮・満州・沿海州占領論をとなえている。
狙ったのは「西洋列強」であり、「アジアの自主と解放」
「征韓論」発生以来、日本が朝鮮に牙と爪をのばそうとしはじめていたことは事実である。が、その狙った的は「西洋列強」であり、「アジアの自主と解放」であった。「文明開化」の名によって西洋路線に従おうとする流れもあったが、日本をひきずったのはナショナリズムそのものであった。
朝鮮を狙っていた国々
だが、明治六年の西郷派の「征韓論」は性急な出撃策として、「内治論」によって阻止された。「内治派」の恐れたのは、朝鮮民族の反撃のみではなかった。当時、朝鮮を属領視していた清帝国の実力とロシア帝国の南下政策、および間接にこの半島を狙っていた英、米、仏の圧力であった。
日本の自衛と抵抗
左翼史家は、明治九年の江華島事件(朝鮮軍による日本軍艦の砲撃)を好機として、日本が韓国に強制した「修好条約」が不平等条約であることを指摘して日本の帝国主義的侵略の開始を強調するが、・・・むしろそれは清国とロシアの圧力に対する日本の自衛と抵抗であったと見ることのほうが正しい。間にはさまれた朝鮮にとっては、憤激以外の何物をも生まぬ屈辱にちがいないが、私はこの日本の膨張政策も合併後わずか三十五年で崩壊したことに注目したい。
歴史の非情と公平
しかも、日本敗戦によって解放され、独立したはずの朝鮮は完全に二分され、北にはソ連または中共、南にはアメリカの圧力がかかっている。歴史とはこのように非情なものだ。だが、この詠嘆も無用であろう。さらに十年、二十年後の朝鮮の変化は私の感傷を嘲笑するかもしれぬ。満州国の生命もわずか十五年たらずであった。朝鮮の分割も、南北ベトナム、東西ドイツの分割とともに、あと何年つづくことか。その点では、歴史は非情であるが故に公平でもある。(本からの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本人の文化、伝統、習慣、国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開き、常に神を意識し、神の前に歩むことが大切です。
新約聖書 使徒行伝 21章7~14節
わたしたちは、ツロからの航行を終ってトレマイに着き、そこの兄弟たちにあいさつをし、彼らのところに一日滞在した。翌日そこをたって、カイザリヤに着き、かの七人のひとりである伝道者ピリポの家に行き、そこに泊まった。この人に四人の娘があったが、いずれも処女であって、預言をしていた。
幾日か滞在している間に、アガボという預言者がユダヤから下ってきた。そして、わたしたちのところにきて、パウロの帯を取り、それで自分の手足を縛って言った、「聖霊がこうお告げになっている、『この帯の持ち主を、ユダヤ人たちがエルサレムでこのように縛って、異邦人の手に渡すであろう』」。
わたしたちはこれを聞いて、土地の人たちと一緒になって、エルサレムには上って行かないようにと、パウロに願い続けた。その時パウロは答えた、「あなたがたは、泣いたり、わたしの心をくじいたりして、いったい、どうしようとするのか。わたしは、主イエスの名のためなら、エルサレムで縛られるだけでなく、死ぬことをも覚悟しているのだ」。
こうして、パウロが勧告を聞きいれてくれないので、わたしたちは「主のみこころが行われますように」と言っただけで、それ以上、何も言わなかった。
死ぬことも覚悟している
カイザリヤに滞在している時、ユダヤから来た預言者アガボという人が、エルサレムで待っているパウロの苦難を具体的に示しました。しかし、パウロの言葉を見ると、パウロの心は決まっていたことが分かります。パウロは困難のない生活を求めていたのではなく、それが神の御心であるなら、死をも受け入れる用意がありました。すべての人がパウロと同じ人生を歩むわけではないでしょう。それぞれに神から与えられた使命があることを思います。いずれにしても、自分の願いや思いではなく、神の御心を達成すること。それが、私たちがこの世に命を受けた意味だと思います。
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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