【日本とイスラエル】沖縄本島・宮古島レポート(5)男性神役と女性神役

イザイホー

2019年7月27日(土)~8月2日(金)沖縄本島・宮古島へ古代イスラエルの痕跡を巡る旅に行ってきました。詳しくは10月18日(金)タピ大でも講演させていただきますが、ブログでも少しレポートさせていただきます。 今日は久高島の宗教祭儀における男性神役と女性神役について赤嶺政信著「歴史のなかの久高島~家・門中と祭祀世界」からご紹介いたします。

沖縄の宗教儀礼

久高島だけでなく、沖縄の宗教儀礼はノロやユタと呼ばれる女性を中心に営まれることが多いが、それは出稼ぎ漁に出て不在の男性の無事や豊漁を祈る女性の宗教儀礼に遡ることができ、古代イスラエルとの関係でないことをすでに指摘しました。イザイホウなどの久高島の神秘的とも言われる宗教儀礼も古代イスラエルとの関連ではなく、琉球王朝の影響が大きいこと、また祖先崇拝の伝統も儒教の影響によるものであり、古代イスラエルとの関係ではないことをすでに指摘しました。

男性神役について

しかし、それは男性が一切宗教儀礼には関わらないということではないようです。男性が先導する宗教儀礼も存在するようです。以下、赤嶺政信著「歴史のなかの久高島~家・門中と祭祀世界」からご紹介します。

総数40のムトゥ神の中で約四分の一にあたる11のムトゥ神は男性神役であり、無視できない数の男性ムトゥ神がいたことがわかる。(p.206)

男女が対になっている

まず、女性神役と対(クサイ)になっている男性神役が少なくない点に注目したい。男女が対の場合、シラタルーとファーガナシ、アカッチュミーとシマリバーに関しては兄妹関係であることが明瞭に認識されているが、その他の男女の対関係も、以下で述べる理由により兄弟姉妹関係と捉えた方がよさそうである。・・・後述するように、ノロとソールイガナシもある儀礼的場面では兄弟姉妹の関係として表現されている。・・・このように、男女が対になる神役は、通常の夫と妻ではなく兄妹や兄妹夫婦の関係として認識される傾向にあることがわかるが、そのことは久高島で顕著に見られるオナリ神信仰に関わる習俗の存在と通底しているものと思われる。(pp.207-208)

男性神役の家筋の固定

次に、男性神役の就任過程に眼を向けてみたい。・・・一部の男性神役に関しては、それを出す家筋が固定されている傾向がある点は注意していいだろう。ニーブトゥイは<ニーブ門>の長男が世襲すべきだと言われており、家号の<ニーブ門>はニーブトゥイという神役に因むものである。・・・家筋の固定化は、就任の直接的契機が当人の霊的資質とは第一義的には関係しないということを示唆している。(p.208)

女性神役は家筋ではない

女性神役についてはノロ以外に家筋が固定しているのはなく、さらに家筋の固定化はウムリングァの誕生のありかたと対極的な位置にあるように思える。後述するように、ウムリングァはシャーマン的資質を有する霊的職能者であり全員が女性である。(p.208)

アロンとミリアム

以上、久高島の男性神役と女性神役の特徴について、赤嶺氏の研究から紹介してきました。男性と女性は夫婦ではなく、兄弟姉妹の関係にあるということから、その起源は旧約聖書のアロンとミリアムの兄弟姉妹の関係に遡ることができるのかもしれません。アロンとミリアムはモーセの兄弟姉妹ですが、アロンは祭司の始祖となり、ミリアムは女性預言者と捉えることができるでしょうか。そうだとすれば、久高島の男性神役と女性神役の類似を見るように思います。

女性預言者と祭司

また、聖書に女性預言者は多数存在します。いわゆるシャーマン的な特質は聖書でも女性特有と言えるのではないかと思います。それに比べ、祭司はアロンの家系と決められています。久高島の男性神役と女性神役との類似性をここにも見ることができるように思います。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本人の文化、伝統、習慣、国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人の心の原点を知るために聖書を開いてみてください。

新約聖書 使徒行伝 22章12~21節

すると、律法に忠実で、ダマスコ在住のユダヤ人全体に評判のよいアナニヤという人が、わたしのところにきて、そばに立ち、『兄弟サウロよ、見えるようになりなさい』と言った。するとその瞬間に、わたしの目が開いて、彼の姿が見えた。

彼は言った、『わたしたちの先祖の神が、あなたを選んでみ旨を知らせ、かの義人を見させ、その口から声をお聞かせになった。それはあなたが、その見聞きした事につき、すべての人に対して、彼の証人になるためである。そこで今、なんのためらうことがあろうか。すぐ立って、み名をとなえてバプテスマを受け、あなたの罪を洗い落しなさい』。

それからわたしは、エルサレムに帰って宮で祈っているうちに、夢うつつになり、主にまみえたが、主は言われた、『急いで、すぐにエルサレムを出て行きなさい。わたしについてのあなたのあかしを、人々が受けいれないから』。

そこで、わたしが言った、『主よ、彼らは、わたしがいたるところの会堂で、あなたを信じる人々を獄に投じたり、むち打ったりしていたことを、知っています。また、あなたの証人ステパノの血が流された時も、わたしは立ち合っていてそれに賛成し、また彼を殺した人たちの上着の番をしていたのです』。

すると、主がわたしに言われた、『行きなさい。わたしが、あなたを遠く異邦の民へつかわすのだ』」。

パウロの説明

パウロに反対するユダヤ人の群衆を前に、パウロはどうして自分が異邦人に神を伝えるようになったのか、そのいきさつを話しているのだと思います。たぶんパウロは実際に自分の体験に基づいて話しているのだと思います。きっとありのままの事実を伝えれば、人々は理解してくれるかもしれないと思ったのではないでしょうか。なぜ自分がこのように考えるようにに至ったのか。筋道を立てて話せば、人々はきっと理解できる、誰しもそう思うのではないかと思います。しかし、実際はどうでしょうか。その話が真実であるかどうかを判断するのも簡単ではありません。世の中にはフェイクニュースもあります。正しい判断をするためには、多くの情報を集めることが必要となります。時には自分とは反対の意見に耳を傾けることも必要でしょう。しかし、それでも私たちはすべての情報を知ることはできませんから、完全に正しく判断するのは難しいでしょう。それでも私はすべてを支配しておられる神はおられると信じています。神はすべてを正しくご存じだと私は信じています。この神に思いを向けて、神の前に最善を尽くして歩む。既成概念や思い込みを取り除いて、本当のことを教えてくださいと祈りつつ歩む。それでも自分は完全ではないということをいつも頭の片隅に置いておく。それが神を中心にして歩むということではないでしょうか。

いかがでしたか

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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」

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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる

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投稿者: 吉村 忠敏

全ての問題の原因は人間中心、自己中心です。人間中心、自己中心を退けて、神に立ち帰って正しく生きるなら、どんな問題も解決します。しかし、人は生まれながらに人間中心、自己中心であり、そのことに気づいていないことも多々あります。だから毎日神に祈り、聖書を読むことをお勧めします。それは必ずしもキリスト教徒になることではありません。神を中心とした正しい生き方は本当の日本人の心を取り戻すことです。

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