【日本とイスラエル】沖縄本島・宮古島レポート(1)女性中心の祭儀

2019年7月27日(土)~8月2日(金)沖縄本島・宮古島へ古代イスラエルの痕跡を巡る旅に行ってきました。詳しくは10月18日(金)タピ大でも講演させていただきますが、ブログでも少しレポートさせていただきます。

女性中心の祭儀

確かに沖縄本島・宮古島には古代イスラエルの風習とそっくりな風習が今も残っています。それは決して偶然で片づけることのできるものではありません。確かに古代日本、沖縄本島、宮古島にイスラエル系、ユダヤ系渡来人が来た証拠だと思いますが、私にはどうしても一つ引っかかっていることがありました。それは女性中心の宗教儀礼です。

久高島のイザイホウ

沖縄本島の南東に位置する久高島は神の島とも呼ばれ、そこには古代日本の宗教儀礼の原型ではないかとも言われるイザイホウを初めとする宗教儀礼が継承されています。ところが、これらの宗教儀礼はどれもノロと呼ばれる女性中心であり、聖書の男性中心の祭儀とは相容れない。この問題が解決できないと、レポート、講演の準備も先に進めないと感じていました。

「歴史のなかの久高島」

沖縄で何冊かの著書を購入してきました。その中に結構分厚い研究書ですが、赤嶺政信著「歴史のなかの久高島~家・門中と祭祀世界」という本を読み終え、この問題の解決と、他にも多くの示唆を受けましたので、ご紹介したいと思います。

男性のほとんどが出稼ぎ漁に従事していた

なぜ久高島の重要な宗教行事は女性中心の祭儀なのか。それは、男性はほんとんどが漁に出ていて、残された女性たちが男性たちの無事と豊漁を祈願するようになったからだということが分かってきました。以下は「歴史のなかの久高島」からの引用です。

この話者が語るように、明治後期の久高島では、男性のほとんどが出稼ぎ漁に従事していたことは、当時の新聞資料によっても確認することができる。(p.75)

実際には久高島は農地全体の面積じたいが狭隘で、農業はほとんどが自給自足の零細なものでしかなかった点に注意を向ける必要がある。家計に占める比重という点では、近世以来漁撈も含む男たちの海上での仕事が圧倒的に重きをなしてきたはずであり、・・・古より海に馴れた彼れ等の若者共は現に大島先島方面へ漁業の出稼ぎに行き島には女と老人が多く残されている、・・・(p.104,105)

ノロとソールイガナシとの間で執り行われるユナイマカネーとユキーマカネーや、正月に謡われるガチントゥフェーナという歌謡の存在などの検討を通して明らかにしたように、神女たちによる豊漁と航海安全の祈願を背景にして、ウミンチュとしての男たちが島外から島に富をもたらすことへの期待が、久高島の村落祭祀全体を通じての最も重要な要素になっていた点である。(p.406)

明日はイザイホウについての謎を解明します

これで女性中心の祭儀についての問題が解決しました。それは久高島、沖縄独特の生活に基づく祭儀であり、古代イスラエル系、ユダヤ系の渡来人に由来するものではないことが分かりました。私は沖縄本島・宮古島に残る古代イスラエル人、ユダヤ人の痕跡の研究に自信と確信を持って進む基盤を得ることができました。明日は謎の多いイザイホウという祭儀について、その正体をお伝えいたします。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本人の文化、伝統、習慣、祭儀、国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開き、私たちの神に思いを向けることが重要だと思います。

新約聖書 使徒行伝 21章27、28節

七日の期間が終ろうとしていた時、アジヤからきたユダヤ人たちが、宮の内でパウロを見かけて、群衆全体を煽動しはじめ、パウロに手をかけて叫び立てた、「イスラエルの人々よ、加勢にきてくれ。この人は、いたるところで民と律法とこの場所にそむくことを、みんなに教えている。その上に、ギリシヤ人を宮の内に連れ込んで、この神聖な場所を汚したのだ」。

神聖な場所を汚した

パウロは異邦人の使徒であり、異邦人はユダヤ人のように割礼を受けたり、モーセの律法を守ることではなく、それぞれの文化の中で神の御心に生きることを教えたために、ユダヤ人たちからは誤解を受けたり、理解されなかったのでしょう。しかし、パウロ自身はユダヤ人であり、ユダヤ教の指導者でもあり、決してユダヤ人の習慣に敵対していた訳ではありませんでした。しかし、このような糾弾を受けたことが聖書には記されています。皆、自分の文化、伝統、習慣を大切にすると同時に、違う文化も理解することが大切ではないでしょうか。自分の文化を絶対化するところに、分裂と紛争があるのではないかと思います。そのような人間中心を退け、神の前に心を一つにすること、互いの違いを尊重することが求められているのではないでしょうか。それは「和を以て尊しとなす」日本人の心に引き継がれていると思います。

いかがでしたか

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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる

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