2019年7月27日(土)~8月2日(金)沖縄本島・宮古島へ古代イスラエルの痕跡を巡る旅に行ってきました。今日はニライカナイ信仰について、瑞慶山道弘氏のブログからご紹介させていただきます。
海の彼方にある理想郷
沖縄には、ニライカナイという言葉がある。このニライカナイとは、遠い海の彼方に、理想郷の神の国があるという信仰である。ニライカナイ信仰は、祖神アマミクに対する信仰とも言える。祖神アマミクが、沖縄上陸の第一歩をしるしたとされる「ヤハラヅカサ」が、玉城の百名海岸にある岩礁の石碑である。つまりアマミクは来訪神である。「ヤハラヅカサ」の前で、拝みをする人々の姿は、ニライカナイ(海の遥か彼方にある神の国、理想郷)信仰ということができる。
来訪神信仰
また沖縄の各地で行なわれる祭事や儀礼に登場する神は、殆どが来訪神である。沖縄の各地で見られるミルク神、宮古島島尻のパーントゥ、石垣島川平のマユンガナシー(家々を回って無病息災、五穀豊穣を祈願する)も来訪神である。また、ハーリー行事の祖形とも言われている大宜味村塩屋湾のウンガミ(ウンジャミともいう)も、来訪神信仰の儀礼である。さらに火の神(ヒヌカン)も、ニライカナイからもたらされたとされている。このように様々な神事において、ニライカナイ信仰を見ることができる。
「ニライカナイ」の語源
定説はないと言われているニライカナイの語源について、一説を提案したいと思う。「根屋(ニルヤ)」と「金屋(カナヤ)」の「屋」を、聖書の神の「ヤハウェ」の「ヤ」と置き換えてみることである。しばしば「ヤハウェ」は、短縮して「ヤ」「ヤー」「ヤハ」と使われる。
ニルヤ・カナヤ
また「カナ」を、ヤハウェがイスラエル民族に与えた約束の地、カナンのことだと解釈すると、ニライカナイは「ニルヤ・カナヤ」となり、その意味は、「ニルヤ=根元なるヤハウェ」、「カナヤ=カナンのヤハウェ」となる。「はるか遠い海の彼方の神の国、満ち足りた国、根元の国」というニライカナイ信仰にも、ぴったりとあてはまるのである。
聖書の記述
また聖書の記述にも、ニライカナイにつながったと思われる思想や表現がある。イスラエルの偉大なリーダーとなるモーセが、初めてヤハウェと出会い、その声を聞いたとき、ヤハウェはモーセに、以下のように自己紹介している。
「神はモーセに、『わたしはある。わたしはあるという者だ』と言われ、また、『イスラエルの人々にこう言うがよい。「わたしはある」という方がわたしをあなたたちに遣わされたのだと。』」(出エジプト3:14)
この「わたしはある。わたしはあるという者だ」という言葉は、「わたしは、全ての存在の根源だ」という意味である。つまりヤハウェは、「根元なるヤハウェ=ニルヤ」なのである。
約束の地カナン
また、イスラエル民族が、エジプトを脱出した後に導かれて行く約束の地、カナンのことを、以下のように表現している。
「それゆえ、わたし(ヤハウェ)は降って行き、エジプト人の手から彼ら(イスラエル民族)を救い出し、この国(エジプト)から、広々としたすばらしい土地、乳と蜜の流れる土地(へ)……彼らを導き上る。」(出エジプト3:8)
ここでの「乳と蜜の流れる土地」とは、「豊かに、繁栄した土地」という意味である。聖書の「約束の地、カナン」とは、ニライカナイ信仰と同じ様に「満ち足りた国」のことなのである。(ブログからの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は沖縄および日本の文化、伝統、習慣、国民性のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人の心を知るために聖書を読んでみてください。
新約聖書 使徒行伝 27章33~38節
夜が明けかけたころ、パウロは一同の者に、食事をするように勧めて言った、「あなたがたが食事もせず、見張りを続けてから、何も食べないで、きょうが十四日目に当る。だから、いま食事を取ることをお勧めする。それが、あなたがたを救うことになるのだから。たしかに髪の毛ひとすじでも、あなたがたの頭から失われることはないであろう」。
彼はこう言って、パンを取り、みんなの前で神に感謝し、それをさいて食べはじめた。そこで、みんなの者も元気づいて食事をした。舟にいたわたしたちは、合わせて二百七十六人であった。みんなの者は、じゅうぶんに食事をした後、穀物を海に投げすてて舟を軽くした。
みんなの者も元気づいて食事をした
気持ちや気分が中心でもなく、人の考えが中心でもない。パウロにも人間的には不安や心配もあったかもしれません。しかし、パウロは決してそれらを中心にはせず、神を中心にし続けたのだと思います。間もなく舟を出て、陸に向かって脱出をする。そのためには食事をとって、体力を養うことが重要でしょう。人々はとてもそんな気持ちにはなれなかったかもしれません。しかし、パウロは人々に食事をとるように勧め、自らも食べ始めました。その神を中心にして生きるパウロの姿に、人々も元気づいて食事をしたのではないでしょうか。神を中心にして生きる人がそこに一人いるということが、周りの人々へも力を与えることになることを思わされます。
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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