日本と古代イスラエル人との関連について、久保有政氏のYouTube動画解説「神道のルーツとユダヤ2」からご紹介いたします。
なぜ動物犠牲がないのか
一方、日本の神社と古代イスラエルの幕屋(神殿)の間には、大きな違いもある。イスラエルの幕屋や神殿には、動物をいけにえとして捧げる動物犠牲の祭壇があったが、日本の神社にはない。
一部にあった
長野県の諏訪大社には昔、鹿の動物犠牲の風習があった(御頭祭)。だが、それ以外では一般的に、昔から羊や、牛、やぎなどの動物犠牲の風習は日本にない。一部に「殺牛祭神」などの風習があったのみである。
聖書の記述
聖書には、かつてモーセが、カナンの地(イスラエル)に入ろうとしているイスラエル民族に対し、次のように語ったと記されている。「全焼のいけにえを、勝手気ままな場所でささげないように気をつけなさい。ただ主が、あなたの部族の一つのうちに選ぶその場所で、あなたの全焼のいけにえをささげなければならない」(旧約聖書申命記12章13~14節)。
特別な場所のみ
このように、動物犠牲はどこで行ってもよいというものではなかった。それはカナンの地(イスラエルの地)——その特別に決められた場所以外では、してはいけなかったのである。この命令に従い、今日も世界に離散しているユダヤ人は、動物犠牲を行わない。動物犠牲はエルサレム神殿以外の場所ですることは、許されないことなのだ。つまり、イスラエル以外の土地で動物犠牲を行わないことは、むしろ正統的なことなのである。日本の神社に、一般的に動物犠牲の風習がないのはそのためだ、と考えることも可能である。
むしろ共通点
中国や東南アジアには、動物をいけにえとして捧げる宗教が数多くある。世界的にみると、動物犠牲を捧げない宗教のほうがむしろ珍しい。この点でも、日本神道とユダヤ教は共通しているといっていい。(久保有政氏の解説からの引用は次回に続きます。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は、古代イスラエル系渡来人によってもたらされた日本の文化、伝統、習慣、信仰、国民性のルーツです。キリスト教の経典としてではなく、日本の原点を知るために聖書を読んでみてください。
旧約聖書 創世記 34章8~17節
ハモルは彼らと語って言った、「わたしの子シケムはあなたがたの娘を心に慕っています。どうか彼女を彼の妻にください。あなたがたはわたしたちと婚姻し、あなたがたの娘をわたしたちに与え、わたしたちの娘をあなたがたにめとってください。こうしてあなたがたとわたしたちとは一緒に住みましょう。地はあなたがたの前にあります。ここに住んで取引し、ここで財産を獲なさい」。
シケムはまたデナの父と兄弟たちとに言った、「あなたがたの前に恵みを得させてください。あなたがたがわたしに言われるものは、なんでもさしあげましょう。たくさんの結納金と贈り物とをお求めになっても、あなたがたの言われるとおりさしあげます。ただこの娘はわたしの妻にください」。
しかし、ヤコブの子らはシケムが彼らの妹デナを汚したので、シケムとその父ハモルに偽って答え、彼らに言った、「われわれは割礼を受けない者に妹をやる事はできません。それはわれわれの恥とするところですから。ただ、こうなさればわれわれはあなたがたに同意します。もしあなたがたのうち男子がみな割礼を受けて、われわれのようになるなら、われわれの娘をあなたがたに与え、あなたがたの娘をわれわれにめとりましょう。そしてわれわれはあなたがたと一緒に住んで一つの民となりましょう。けれども、もしあなたがたがわれわれに聞かず、割礼を受けないなら、われわれは娘を連れて行きます」。
ヤコブの子らは偽って答えた
ハモルの子シケムがヤコブの娘デナを慕う心に偽りはないようです。しかし、ヤコブの子らはシケムとその父を受け入れませんでした。デナを汚したことは、神の前に受け入れることのできないことだったのでしょう。彼らの人間的な怒りだけではなかったでしょう。神の前に受け入れられることと、受け入れられないことはあります。世の中の風潮ではなく、神の前で物事を判断する。その感覚を磨くことが大切ではないでしょうか。
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目次
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二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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