【日本とイスラエル】日本神話に加わった異教的要素

ポセイドン神殿

日本とイスラエルの類似性について、日本ユダヤ教団のラビ(教師)として、日本に10年以上滞在したことのあるマーヴィン・トケイヤー氏の著書「日本・ユダヤ封印の古代史」から紹介しています。

加わった異教的要素

それはバアル宗教だけではなかった。学習院大学の吉田敦彦教授は、日本の神話とギリシャ神話との著しい類似性を指摘している。たとえば日本の神話に、怪物の大蛇(ヤマタノオロチ)に食べられそうになった娘の話が出てくる。しかし、スサノオがその大蛇を退治して娘を救い、彼はそののちその娘と結婚する。

ギリシャ神話の影響

一方、ギリシャ神話でも、やはり怪物の大蛇に食べられそうになった娘の話が出てくる。しかし、英雄ペルセウスが大蛇を退治して娘を救い、そののちその娘と結婚する。このように二つの話は同型のものであり、これはとくにギリシャ地方からシルクロード近辺、および日本にかけての広い範囲に分布している神話である。

イザナギの話

また日本神話に、イザナギが、死んだ妻を地上に連れ戻そうとして死者の世界(黄泉の国)に行ったという話が出てくる。イザナギは、死者の世界で妻を見てはならぬと言われるが、見てしまったために失敗し、一人で地上に帰らねばならなくなる。

オルフェウスとの類似性

ギリシャ神話でも、オルフェウスが、死んだ妻を取り戻そうとして死者の世界に行ったという話が出てくる。オルフェウスも、妻を見ようとして振り返ってはならないと言われながら、地上にあと一歩というところで後ろの妻を振り返ってしまい、妻を失って一人で地上に帰った。

天の岩戸物語

また日本神話に、女神アマテラスが、弟のスサノオから受けた乱暴に怒って岩屋に隠れ、そのために世の中が真っ暗になって、みなが困ったという話が出てくる。ギリシャ神話にも、女神デメテルが、弟のポセイドンから受けた乱暴に怒って岩屋に隠れ、世界中を飢饉に陥れ、みなを困らせたという話が出てくる。両者の乱暴の内容もよく似ている。

ウズメとバウボの類似性

さらにギリシャ神話では、デメテルの怒りを解くために、バウボという女性が自分の恥部を露出して見せて笑わせた、となっている。日本神話でも、アマテラスの怒りを解くために、ウズメという女性が踊りながら自分の恥部を露出して見せて、神々を笑わせている。

偶然の一致とは考えられない

ほかにも多くある。吉田教授は、ギリシャ神話と日本神話とのこれらの類似は、単なる偶然の一致とは到底考えられないと述べている。日本神話の中にはまた、中国、韓国などの神話と著しい類似性を持ったものがある。

シルクロードを通して伝えられた

ギリシャは、かつてアレキサンダー大王の時代に、ペルシャやインド方面まで支配する大帝国を築いた(紀元前330~前146年)。その後の時代にも、ギリシャ神話はシルクロードを通してアジア方面にも伝えられた。

古代日本に様々な民族がやって来た証拠

すなわち、日本の神話における異教的要素もまた、やはりシルクロードを通して伝わってきたものであることがわかる。日本には様々な民族がやって来た。ギリシャ神話の影響を受けた民族、中国神話等の影響を受けた民族、またおそらく聖書の伝統を持った民族もやって来た。その後、それらの神話が組み合わされ、古事記や日本書紀に見られる神話となったというのが、最もあり得ることのように思える。

神話から裏づけられること

神話というものは、でたらめに生まれたものではない。たいていは、どこかに起源を持つものである。研究家は、仏教の説話の中にも古代ユダヤの物語が含まれていると、指摘している。古代インドの文学の中にも、しばしば聖書の物語が現れる。こうした神話研究も、興味深いものである。(本からの引用は以上です。)

今日まで残る聖書の影響

古代日本に聖書の思想が持ち込まれたということは決して突飛な話ではないということが分かると思います。ただ日本においては、何故かその影響が現在に至るまで色濃く残っているということは不思議なことだと思います。

聖書を読みましょう

それでは今日も聖書を読みましょう。今日から新約聖書のルカによる福音書を読んでいきましょう。どうぞキリスト教とは切り離して、日本人として聖書を読んでみてください。

新約聖書 ルカによる福音書 1章1~4節

わたしたちの間に成就された出来事を、最初から親しく見た人々であって、御言(みことば)に仕えた人々が伝えたとおり物語に書き連ねようと、多くの人が手を着けましたが、テオピロ閣下よ、わたしもすべての事を初めから詳しく調べていますので、ここに、それを順序正しく書きつづって、閣下に献じることにしました。すでにお聞きになっている事が確実であることを、これによって十分に知っていただきたいためであります。

成就された出来事

「わたしたちの間に成就された出来事」とは、ルカによる福音書全体を読めば、イエス・キリストの出来事を指して言っているのだろうと思います。「御言」とは、「言葉」に「御」がついていますので、神様の言葉という意味ではないかと思いますが、何を指して神様の言葉と言っているのかは定かではありません。イスラエルに与えられた神様の言葉である旧約聖書を指しているのかもしれません。または、イエスの教えやそれぞれが神様から直接与えられた声なき声などを指しているのかもしれません。

ルカはどう考えたのか

ルカという人はイエス・キリストの出来事をどのように考えたのか。これから毎日少しずつご一緒に読んで、考えてみたいと思います。ご期待ください。

いかがでしたか

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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」

投稿者: 吉村 忠敏

全ての問題の原因は人間中心、自己中心です。人間中心、自己中心を退けて、神に立ち帰って正しく生きるなら、どんな問題も解決します。しかし、人は生まれながらに人間中心、自己中心であり、そのことに気づいていないことも多々あります。だから毎日神に祈り、聖書を読むことをお勧めします。それは必ずしもキリスト教徒になることではありません。神を中心とした正しい生き方は本当の日本人の心を取り戻すことです。

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