日本とイスラエルに関連する事柄について、アビグドール・シャハン著「古代日本に辿り着いたユダヤ人・失われた十部族の足跡~イスラエルの地から日本まで」からご紹介いたします。
崇神天皇
日本書記によれば、崇神天皇が即位したとき、天皇は宮殿近くにある宮に安置された二つの神を崇拝していた。そこで天皇は民に向け、彼らの祖先の信仰を熱心に守るように勅令を出した。その理由は、国に平和がもたらされるために、国の君主らの神がそれを命じている、というものであった。
疫病
崇神天皇が即位した時、国や地方は安定しており、彼は短期間の間にその強固な人格で国を作り上げた。しかし即位から五年後、彼がまだ国の領土拡大と政権の安定とに従事しているとき、ひどい疫病が発生して、猛烈な勢いで国に広がった。
崇神天皇の願い
疫病のため三年間大和の国は飢餓、暴力、騒動に苦しんだ。天皇は苦しみ喘ぐ国の惨状を見て、彼自身が罪を犯したためにこの災いが国を襲ったのだと信じ、罪を贖うために彼自身を罰するように神に願った。
神のお告げ
突然天皇は宮殿近くに祭っている二つの神から来る畏れに襲われた。天皇は、これら二神が疫病の原因ではないかと考え、急いで二神を別の場所にお祭りした。二神を新しい場所に移したその日の夜、「天孫民族」の神が夢に現れ、彼を祭るために祭司を任命するように告げた。
疫病が止む
その翌日行われた「フトマニ(太占)」と呼ばれる夢解きの儀式は、天皇に夢のお告げに従うようにとの答えを出した。天皇はお告げに従い、神殿で仕える祭司を任命した。疫病は止み、国はその後十年に渡って平穏な時代を迎えた。
反乱軍の蜂起
その後、天皇の叔父の一人が天皇に対し挙兵して蜂起したため、この平和は突然破られた。しかし一人の女性が天皇にこの企てを伝え、天皇に忠実な将軍たちが急ぎ先頭に立って出陣、反乱軍を「挑(イドミ)」の地の「山背(ヤマシロ)」で制圧したのである。
国家運営の改善
謀反を起した皇子はこの戦いで戦死し、天皇軍は勝利の凱旋を遂げた。再び国に平安が戻ったため、崇神天皇は国家運営の改善に取り組んだ。天皇は人口調査を行い、徴税方法を修正し、多くの貯水池を作り、そこから水路で居住地に水を運び、橋を建て、道を整え、軍を増強し、さまざまな公共施設を建設した。
世界に知れ渡る大和の国
この時代天皇軍の将軍たちは王国に隣接する各地の諸部族を平定した。それら諸部族も服従したため、国は本当の平和を享受し、地域の諸民族は大和の国と貿易を行い、天皇の国は世界に知れ渡るようになる。
崇神天皇の二人の皇子
崇神天皇の人生は英雄的物語の連続であるが、しかし宮廷内の争いや政権転覆の企ても記録されている。崇神天皇の48年、崇神天皇の二人の皇子の間で後継者を決める必要が生じた。天皇は二人を呼び、翌日もう一度天皇の前に来て、どのような夢を見たかを話すように命じた。翌日兄は「御諸(ミモロ)山に登り、東に向かって八度刀を振る夢を見た」という話をした。弟の方もまた「御諸山に登り、その頂上から見ると、多くの雀が稔った穀物を食べていたため、それを追い払った夢を見た」という話をした。彼らの夢を聞いた天皇は夢解きの儀式「太占」を行い、弟によって皇位が継承されるという決断を下した。(つづく)(本からの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本の歴史のルーツです。キリスト教の教典としてではなく、日本人として聖書を開くとき、そこに古くて新しい発見があることでしょう。
新約聖書 マタイによる福音書 17章24~27節
彼らがカペナウムにきたとき、宮の納入金を集める人たちがペテロのところにきて言った、「あなたがたの先生は宮の納入金を納めないのか」。ペテロは「納めておられます」と言った。
そして彼が家にはいると、イエスから先に話しかけて言われた、「シモン、あなたはどう思うか。この世の王たちは税や貢をだれから取るのか。自分の子からか、それとも、ほかの人たちからか」。
ペテロが「ほかの人たちからです」と答えると、イエスは言われた、「それでは、子は納めなくてもよいわけである。しかし、彼らをつまずかせないために、海に行って、つり針をたれなさい。そして最初につれた魚をとって、その口をあけると、銀貨一枚が見つかるであろう。それをとり出して、わたしとあなたのために納めなさい」。
神の特別な力
イエスはペテロが誰と何を話していたのか分かっていたようですし、魚の口に銀貨一枚があると言われたことも大変不思議なことです。これもまた事実の記録であるとすれば、イエスには神の特別な力が働いていたとことを示す出来事でもあると思います。
宮の納入金
それはそれとして、ここで宮の納入金について、イエスは何と教えているのでしょうか。それは神殿の修復費用やユダヤ教の指導者たちのために使われたのかもしれません。もちろん、神を中心にして生きる神の国はユダヤ教という宗教をやることではありません。現在の日本でも、地方によっては神社の負担金などの徴収があるかもしれません。しかし、イエスはそれを否定しませんでした。それは彼らをつまずかせない配慮でした。大切なことは人間中心、自己中心の罪を退けて、神の願い、神の思いを中心にして生きることであって、宗教ではありません。しかし、彼らをつまずかせない配慮をイエスはしました。本当に大切なことは何か。すべての人の心の目がそこに開かれるようにとイエスは願ったのでしょう。
いかがでしたか
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目次
第一章 学園の日常
第二章 イエスの教え
第三章 神と共に生きる
第四章 私が得たもの
第五章 古代ユダヤ人によって日本にもたらされた信仰
第六章 日本人の幸せ
第七章 日本の危機
第八章 求められているもの
第九章 信じるということ
第十章 宗教ではない
第十一章 日本人の宗教観
第十二章 現実逃避なのか
第十三章 神と共に生きる
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