「日本の伝統食はパーフェクト」と語るのは、日本滞在10年のスペイン人、パトリシオ・ガルシア・デ・パレデスさん。加藤恭子編「私は日本のここが好き!外国人54人が語る」からご紹介します。
マクロビオティック
私は幼少の頃から、日本の伝統食を基本としたマクロビオティックを実践する家庭で育ちました。といいますのは、母が医師から回復の見込みがないと言われていた腎臓病をマクロビオティックで治したからです。
大変残念なこと
小さい頃から「日本の伝統文化は素晴らしい。日本の食事は最高である」と教えられて育ってきましたので、日本に来て、今の日本人がそうした伝統文化や伝統食の持つ本当の価値に気づかずに、西洋礼賛の生活を送っているのを見て、大変残念に思っています。
大きく崩れてしまった
日本では、昔は全粒穀物を中心に、野菜や豆や海藻を主体とした副菜とみそ汁を添えるといったスタイルの食事が一般的でした。魚や肉は、祝い事の時など、ごく稀に摂る贅沢品でした。それが1960年頃を境に大きく崩れてしまったのです。現在、日本では食育といって食を見直す動きもでてきていますが、まだまだ欧米型の食習慣や古い理論から抜け出せてはいません。
アメリカでの研究
一方、アメリカでは、肥満や生活習慣病の著しい増加にともない、政府が、「アメリカ上院栄養問題特別委員会」を設立し、食に関するさまざまな研究をすすめました。そのレポートでは、生活習慣病の多発は現代の間違った食生活が原因であることが指摘され、動物性食品を減らして全粒穀物や野菜などの植物性食品の摂取量を増やすようにという結論が述べられました。そして「日本の伝統的な食事は、摂取エネルギー中の炭水化物の比率が高く脂肪の比率が低い理想的な食事である」と報告されたのです。
素晴らしいバラエティー
日本の伝統食品には素晴らしいバラエティーがあります。大豆ひとつをとっても、味噌、醤油、納豆、豆腐などさまざまなカタチがあります。優れた食品である大豆を、このように創意工夫して豊かに活用している国は、日本をおいて他にはありません。
世界に貢献できる
高野豆腐、海苔、梅干し、切り干し大根、麩などの、日本の伝統的な食材は、世界の人々の健康維持に、地球環境の維持に、大きく貢献できる潜在能力を持っています。それに日本人の持つ創造的能力を加えれば、さらに植物ベースのおいしくて楽しめる食品を増やしていくことができるのです。
見直すべき
日本の人々は、ここで現在の肉食や添加物いっぱいの加工食品に偏った食事を見直すべきです。そして、21世紀の人類の食事として、ほぼパーフェクトといえる日本の伝統食を、次の世代に、そして世界の人々に、伝え分かち合っていって欲しいと思います。
豊かな精神
さらには食を通して、日本古来には存在していた万物に対する感謝の心などの豊かな精神や、日本の伝統文化もぜひ一緒に伝えていっていただきたいです。世界の人々が健康で明るい未来を迎えるためのキーは、皆さんの国、日本に在るのです。(本からの引用は以上です。)
聖書を読みましょう
それでは今日も聖書の続きを読みましょう。聖書は日本人の文化、伝統、習慣、信仰、国民性に深い関係があると思います。外国の宗教の教典としてではなく、日本人の心を取り戻すために聖書を読んでみてください。
新約聖書 ルカによる福音書 14章1~6節
ある安息日のこと、食事をするために、あるパリサイ派のかしらの家にはいって行かれたが、人々はイエスの様子をうかがっていた。するとそこに、水腫をわずらっている人が、みまえにいた。
イエスは律法学者やパリサイ人たちにむかって言われた、「安息日に人をいやすのは、正しいことかどうか」。彼らは黙っていた。そこでイエスはその人に手を置いていやしてやり、そしてお帰しになった。
それから彼らに言われた、「あなたがたのうちで、自分のむすこか牛が井戸に落ち込んだなら、安息日だからといって、すぐに引き上げてやらない者がいるだろうか」。彼らはこれに対して返す言葉がなかった。
宗教にしてはいけない
福音書の記述を見るなら、イエス・キリストがユダヤ教という宗教に対決されたことは明らかです。安息日は神がモーセを通してイスラエルに与えた戒めですが、彼らはその戒律を守ること自体を目的とし、神の言葉を宗教にしてしまいました。しかし、大切なことは宗教ではありません。それぞれの良心で、生きて働く神の言葉を聞き、それに従った生活をすること。つまり、宗教ではなく、神を中心にすることに他なりません。
正しいことかどうか
その象徴が「安息日」だったのでしょう。イエス・キリストは安息日に対決したのだと思います。「正しいことかどうか」。イエス・キリストは彼らの良心に語りかけました。しかし、彼らは黙っていたとあります。何が正しいことなのか。それぞれの良心で判断できることだと思います。宗教ではありません。イエス・キリストがそのことを教えていることは明らかだと思います。
いかがでしたか
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目次
一章 世界から称賛される日本人の国民性
二章 日本人の宗教観
三章 古代日本にやって来たユダヤ系渡来人の影響
四章 日本人の信仰
五章 「人生の目的」
六章 「人間関係」
七章 「子供の教育」
八章 「恋愛・結婚」